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スピーディー末岡のMobile&Mobility最速最前線 第9回

クルマ選びは難しいけど初心者こそポルシェに乗ろう!

2023年10月17日 12時00分更新

文● スピーディー末岡

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 速いもの、デカいもの、強いものが大好きなスペック厨のスピーディー末岡です。モノを買うときはデザインよりスペックを優先します。そんな筆者の本稿のテーマはずばり「クルマ選び」。実はスマホだけでなくクルマ記事も担当しているのです。

◆ポルシェは初心者に乗れるのか?

 さて、挑戦的な記事タイトルにしてしまいましたが、なぜ初心者がポルシェに乗った方がいいのか、長年いろんなクルマを乗ってきた筆者なりの持論を展開します。また、記事中でポルシェとざっくり言ってますが、主に911(ベーシックグレード)だと思ってください。

ポルシェ

ポルシェ 911 ターボS カブリオレ 3567万円

 筆者は元々ポルシェ好きなので、バイアスがかかっているのは否定できないのですが、あながち間違いではないと思っています(その理由は後述)。こんな仕事をしているので、たびたび「スマホってどれ買ったらいいかな?」と相談されることもあります。そんなときは決まって「一番高いの買っておけ」と言います。クルマ選びを相談されたら「ポルシェを買っておけ」といいます。比喩だと思ってもらっていいのですが、筆者は割とマジなトーンで言ってたりします。

 スマホの場合、一番高いグレード、たとえばiPhoneとかGalaxyとかXperiaを買っておけば失敗しないからです(そのスマホが合う合わないは別の話)。カメラもいい、性能もいい、機能も豊富。だからエントリーとかミドルクラスを買って、あの機能がない、カメラが微妙ということもなく、初心者にとって一番大事な「最初」を踏み出すことができます。

ポルシェ

アップル「iPhone 15 Pro」 15万9800円~(SIMフリー)

サムスン「Galaxy S23 Ultra」19万7670円(ドコモ版)

 クルマも同じです。筆者は免許を取って30年近くになりましたが、クルマを何台も乗り継いだ結果、初心者こそポルシェに乗れ! とぃう結論、たどりつきました。上記のスマホと同じです。ポルシェは高額ですが、そのかわり高性能で安全性も高く、不満が出にくいクルマだからです。

 それこそ昔はポルシェをMTで乗りこなしてこそ一人前、みたいな言われ方をしていましたが、今のポルシェはATだし安全運転支援を始めとする電子制御がてんこ盛りで、ドライバーのミスをほぼカバーしてくれます。むしろスピンすることが難しいレベルです。

 フラッグシップの911に限らず、今のポルシェのラインナップはすべて電子制御でドライバーを守ってくれます。

◆高額車両だからこそ運転も慎重に丁寧になる

 また、ポルシェは高級車なので自然と運転が慎重になります。スマホもですが、自分のお金で買った高価なものを雑に扱わないでしょう。とくに911はベーシックグレードで1620万円と、走る不動産なのでなおさら。最大出力も385馬力となかなかパワフルですが、そのおかげで急加速する前に心のブレーキが利くので丁寧なアクセルワークも身につきます。クルマにとって急な操作は危険ですからね。また、ボディーは全幅が1852mmと大きめですが、車幅感覚だって身につきます。

ポルシェ

ポルシェ 911 ターボ 2832万円

 そしてポルシェの真価といえばブレーキ。300km/h出せるクルマでも、ブレーキがプアなら安心して踏めません。海外の雑誌の実験では100km/hからのフルブレーキングの制動距離を測ったところ、911 GT3が1位だったという話もあります。筆者も様々なポルシェを乗っていますが、実際狙った位置でビタっと止まってくれます。これは初心者にはとても安心できるでしょう。クルマで一番大事なのは、スピードが出せることではありません。どんな速度からでもしっかり止まれることです。

ポルシェ

911 ターボのブレーキ。比較的踏み始めに制動力が発生するので、慣れないとカックンブレーキになりがち

ポルシェ

911 GT3に装備されるPCCB(ポルシェセラミックコンポジットブレーキ)。軽いうえに強力な制動力を発揮するが、これだけで150~160万円する

 また最近は、フロントリフト(前輪の車高が上がる)機能もついているので、コンビニなどに入るときも気を遣わなくてもいいのです。そう今のポルシェは近所の買い物に行って、高速道路を走ってサーキットに行き、走行会でひとっ走りして帰ってこられる万能なクルマなのです。個人的にフェラーリやランボルギーニなどはかなり神経をすり減らすので(車高やイタズラなど)、この手のクルマの中では圧倒的に乗りやすいのがポルシェなのです。

 空冷エンジンの頃のポルシェは電子制御がなく、リアエンジンリアドライブ(RR)という特異なレイアウト上、とても運転が難しいクルマと言われていました。乗りこなしてこそポルシェ乗りだと。しかし、乗り手を選ぶクルマと言われたポルシェは、今は乗り手を守り、育てるクルマになったのです。

ポルシェ

ナローと呼ばれる初期型911。電子制御はもちろんないし、エンジン特性もクラッチも独特で繊細な操作を要求されたとか。こういう古いポルシェは本稿の対象外です

◆スマホもクルマもできるだけいいモノを買うのが正解

 とはいえ、「ポルシェといえば高級車」と誰もが知っているくらい高額なクルマなのは間違いありません。なので、「ポルシェなんて買えるか!」という人は、できるだけ高性能なクルマ、予算があるなら予算いっぱい、もしくは予算に少しプラスしていいクルマを買ってください。好きなクルマに乗るのが一番ではありますが、故障や事故などを考えると新しめのクルマが無難です。

 クルマもスマホも買うときに妥協はいけません。初心者ならなおさらです。買ったあとで「やっぱあっちがよかった」となりがちですが、クルマもスマホも高いものは裏切りません!

 でもやっぱり言わせてください。

 「初心者こそポルシェに乗れ!」

ポルシェ

ポルシェに乗れ!

筆者紹介───スピーディー末岡

 アスキースマホ総研主席研究部員。速いものが好きなスペック厨で、スマホ選びはスペックの数字が優先。なので使うスマホは基本的にハイエンドメイン。クルマはスポーツカーが大好き、音楽はヘビーメタルが大好きと、全方位で速いものを好む傾向にある。スマホ以外では乗り物記事全般を担当している。

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