姿勢や体の動きに合わせ緩やかにフィット
見た目の印象でいうと、ゲーミングチェアのようなゴツさがなく、オフィスチェアとしては少しオシャレかな、といったもの。よくも悪くも目立たない無難なデザインだというのが、初見の感想だ。
しかし、それはあくまで正面から見たときのもの。背面を見ると、背もたれを支えるフレームが大きくカーブした形状となっており、金属フレームでガッチリ固定している一般的なチェアとは明確に違っていた。
気になる座り心地はどうなのかと腰掛けたところ、まず感じたのが、メッシュ座面なのにしっかりと支えられている感触があったこと。
メッシュ座面の多くは、座ると沈み込んで全体を包み込んでくれる感覚になるのだが、これがハンモックのように身じろぎのしづらさにつながっている。長時間座っていると、どうしてもお尻が窮屈に感じてしまうのだ。
これはメッシュを強く張れば回避できるが、それを支えられるだけの強いフレームが必要になる。また、今度は座面が固く感じやすくなり、座り心地が悪くなってしまいがちだ。
このバランスをどうするかはメーカーの腕の見せ所となるのだが、「Karman」はメッシュの張り具合ではなく、下にクッションを追加することでこの問題を解決。座面が沈んだ先にクッションがあるため、周囲は軽く包み込むメッシュ、中心はしっかりと支えてくれるクッションといったように、異なる役割を持たせることで座り心地を改善しているよう感じた。
メッシュ座面のフワフワ感が好きな人には物足りないかもしれないが、体が動かしやすいぶん長時間座っても疲れにくいのは断然こちら。
また、座る位置を少しずらしたり、体を斜めに動かしたりしても、その動きに合わせて緩やかにしなり、ある程度身動きしやすくなっているのもいいところ。椅子に座っているという、窮屈さが軽減されている。
個人的に気に入ったのは、背もたれの下部が腰にあたるよう膨らんでいること。一般的なイスより大きめに張り出しているように見えるが、メッシュ素材ということもあって、寄りかかると優しく腰を支えてくれ、かなりいい座り心地に感じた。
強く支えてもらう方が好みというのであれば、オプションのランバーサポートを付けるといいだろう。
もう1つ、座面への座り心地で気づいたのは、腿の裏側への圧迫が少ないことだ。これは座面の手前がなだらかな下向きになっており、フレーム部分による圧迫が軽減されていることによるものだろう。長時間座っていても足が痺れにくいというのはありがたい。
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