ダイの切り出しやテスト機材製造の施設を擁するクリムキャンパス
ペナンキャンパスの翌日には、クリムキャンパスを見学することができた。クリムキャンパスには、シリコンウェハー加工用施設の「KMDSDP(Kulim Die Sort Die Prep)」や、同社のシリコンを検証するための装置を製造する唯一の工場だという「SIMS(System Integration and Manufacturing Services)」などが置かれている。
●KMDSDP
KMDSDPは、シリコンウェハーからダイを切り出す工程を請け負うとともに、切り出されたダイの品質チェックを行う施設。まず、インテルの他のファウンドリーで製造された円形のウェハーから、レーザーとダイヤモンドカッターにより四角形のダイを切り出す。
そして、切り出したダイを「SDXテスター」という装置で検証し、切り出されたダイが上位SKU/下位SKUのいずれに相当するのかをチェックするのである。ここで選別されたダイはSKUごとにテープリールに巻かれ、PGATのような組み立て工程の施設に運ばれることとなる。
●SIMS
SIMSでは、前述したバーンインのテストを行うためのデバイスや、検証用マザーボードの製造などを担当している。こうしたツールのおかげで、CPUの生産における各種テストを円滑に行えるようになる。
今回、コンシューマー向けの「Meteor Lake」やサーバー向けの「Sapphire Rapids」などが生産・テストされている様子を見学することができた。こうした製品の生産体制をアピールする狙いもあったと思われる。
またツアー内では、インテルの担当者に直接話を聞く機会もあったが、そうしたインタビュー内での内容については、大原氏の記事にてまとめられているので、そちらをご覧いただきたい。