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アップデータ分割配信、Windows 10/11混在環境可視化、展開リング運用の自動化など機能強化

Windows 11の社内展開も支援、横河レンタ「Unifier Cast」新版

2023年07月18日 11時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 横河レンタ・リースは2023年7月18日、企業向けWindows PC運用支援ソリューションの最新版となる「Flex Work Place Unifier Cast v6.3」(以下、Unifier Cast)を発表した。業務PCでもWindows 11が利用されるようになってきたことに合わせて、Windows 10/11混在環境の管理/可視化や、Windows 11へのインプレースアップグレードを効率化/省力化する機能などを追加している。

「Flex Work Place Unifier Cast v6.3」の管理コンソール。Windows 10/11の混在環境でも、OSバージョンごとの台数を簡単に可視化できる

 Unifier Castは、業務PCへのWindowsのアップデータ配信を効率化し、ネットワーク負荷やIT管理業務の負担軽減を図るソリューション。アップデータの配信や集中管理を行うサーバーアプリケーションと、個々の社内PCにインストールするエージェントプログラムで構成される。

 最新版のv6.3では、業務PCでも採用が進むWindows 11に対応する複数の機能強化がなされている。

 まず、管理コンソールのGUIを刷新して、Windows 10/11混在環境の状況をわかりやすく可視化できるようにした。「Windows 11 22H2」などのフィーチャーアップデート(FU)やセキュリティパッチなどのクオリティアップデート(QU)、さらに「Microsoft Office」のバージョン情報も含めて、構成情報を直感的に管理できる。

 展開済みのWindows 10 PCにWindows 11へのアップデータを適用する、Windows 11へのインプレースアップグレードにも対応している。アップデータの配信には従来提供してきた分割配信機能を利用するため、社内ネットワークに大きな負荷をかけることなくWindows 11の社内展開を進められる。

Unifier Castの分割配信機能の概要。サーバーからアップデータを配信し、セグメント内のPC間でも分割データの送受信を行うことで、ネットワーク負荷を軽減する

クオリティアップデート(QU、セキュリティパッチ)の適用状況も可視化できる

 マイクロソフトが推奨するアップデート運用方法「展開リング」の自動化にも対応した。展開リングは、あらかじめ運用対象のPCを「Previewリング(検証環境)」「Pilotリング(先行ユーザー)」「Broadリング(本格展開)」に分けて、段階的にアップデータ適用を行うという運用方法。アップデート時の動作検証と問題抽出を実施しながら、より短期間にアップデートを全社展開できる。

 Unifier Cast v6.3では、この展開リングに基づくアップデータの適用が自動化されている。具体的には、一つ前のリングにおけるアップデータの展開成功率(「90%以上」など)、または展開からの時間経過(「7日間経過」など)に基づいて、次のリングへのアップデータ適用を自動で開始する仕組みだ。台数の多い場合は、Broadリングをさらに複数に分割してアップデータ適用を段階的に進める機能もある。

 なおアップデータ適用時に失敗した場合は、原因分析に必要なログを自動収集する機能も備えている。

マイクロソフトが推奨するアップデート運用方法「展開リング」の概要。アップデータ適用で問題が発生しないかどうかを検証しつつ、段階的に適用範囲を拡大していく

適用成功率や適用経過時間に基づいて、適用リングの運用を自動化する機能を備える。各リングの適用進捗状況をコンソールから確認することも可能

 Unifier Castの利用価格(レンタル使用権)は、運用対象とするWindows PC 1台あたり、月額200円(税抜、サポートサービス含む)。v6.3は7月25日から提供を開始する。

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