社外秘データを入れてカスタマーサポートに
3ヵ月間の運用で、「ChatGPTの業務活用における課題も見えてきた」と向野氏。課題としてあげたのが以下の4点だ。
- 自社固有の質問には回答できない
- 回答の正確性を担保できない
- 長いプロンプトの入力が手間
- 最新の公開情報について回答できない
そこでパナソニック コネクトでは自社のデータを「ConnectAI」と連携して提供する実証プロジェクトを開始する。
まず自社のウェブサイトやニュースリリースで公開されている情報を対象として自社データの検索結果をプロンプトに追加し、ChatGPTが内容を加味した回答ができる「セマンティック検索」のしくみを構築する。
また、音声認識で長文のプロンプト入力をサポートするしくみを取り入れるほか、自社データの引用元も参照できるようにする。
2023年9月から1ヵ月間、社員が評価し、10月以降には非公開の自社データも活用を始める。まずはカスタマーサポートのFAQデータを対象に、サポート業務の改善や効率化につなげる計画。さらに将来は個々の職種や役割に合わせた回答ができるAIアシスタントサービスの提供を目指す考えだ。