台湾メーカーのスマホを
台湾で買いたかったが……
2022年は日本でもリリースされた5Gスマートフォン「Desire 22 pro」1機種のみを発売したHTC。今年の5月18日にはそれから約1年ぶりに「HTC U23 pro」が台湾で発売されました。5月30日から台北で開催される「Compute Taipei 2023」の取材で台湾を訪れたので、さっそく実機をチェックすべく台北のスマートフォンを扱うお店を回ってみました。
台北でスマートフォンを見るのであれば、ITやライフスタイルなどの製品を扱う三創生活(SYNTREND)を訪れるのが一番手軽です。隣接するPCやIT関連小売店が集う光華商場と合わせ、ここに来れば台湾で販売中のスマートフォンをほぼ見ることができます。
三創生活には各メーカーの店舗や代理店があり、アップル、サムスン、ソニー、シャオミ、OPPO、vivo、realme、ファーウェイなどの店舗があります。PC系もASUSやAcer、Razerなどほとんどのメーカーが集まります。一方、以前はHTCのお店もあったのですが今は撤退(その後にvivoが入った)。HTCはVIVEを使ったVRの体験ストア「VIVE LAND」があるものの、そちらにはスマートフォンの展示はありません。
また台湾の通信キャリア各社の店舗もあるものの、HTC製品の販売店である中華電信の店舗にあったのは「Desire 22 pro」のみ。VRグラス「VIVE Flow」と合わせて展示されていましたが、その場でVRを試せるようにはなっていないようでした。
1年ぶりの新スマホということで、HTC台湾は大々的なプロモーションを行なっているようで、実は同社のウェブページにはHTC U23 proの販売・展示店舗を掲載する専用ページがありました。ここにはHTC U23 proを取り扱う代理店の店舗と、実際に端末を展示している店が掲載されています。ところが台湾全土で約200店舗弱の取扱店、約100店舗の実機展示店があるものの、台北市内で展示をしている店は約10店舗、場所も点在しています。
幸いなことに三創生活のあるエリア、八徳路にはHTC U23 proを展示している店舗が2つあったので、そちらに行ってみました。八徳路は道路の名前ですが、台北の地下鉄(MRT)忠孝新生駅から北上する道沿いにはPC関連ショップがずらりと並びます。昔の秋葉原のような電脳街になっているのです。
店に入り店員さんに「日本から来ました。HTCの新型、HTC U23 proを見たいんですが」と中国語で話しかけると、「ありますよ、ちょっと待ってください」と、ついにHTC U23 proを見ることができそうです。しかし店員さんは「あれ、未開封の新品しかないなあ」と棚を探し、「これなら見せられますよ」と出してくれたのは実機ではなくモックアップでした。
とはいえ新品の在庫があることは確認でき、実際に販売はされているようです。さすがに販売品を開けてもらうことはできず、実機を触って操作を試すことはできませんでした。
次にもう1店舗、実機のあるお店を訪問。こちらでも「HTCの新機種ありますか?」と聞くと出てきたのは同様にモックアップ。「実機展示店」なので店内のどこかにHTC U23 proコーナーがあり、そこに展示されていると思ったのですが、今回訪問した2つの店ではどちらもモックしかありませんでした。
モックアップはHTCの純正品なので、本体の質感や重量はほぼ実機と同じです。重量は205gですが実際に持ってみるともう少し軽く感じられ、使い勝手も悪くなさそうです。Snapdragon 7 Gen 1で1億800万画素カメラの操作性はどんなものなのか、実機をぜひ試してみたいのもの。
HTCのお店があれば苦労せずに実機を触ることができるのですが、台湾にあったHTCストアはコロナ蔓延の期間中にすべてなくなってしまったようです。VRビジネスを強化し、VIVE LANDを人の多く集まる三創生活で展開することはいいことだとは思うのですが、その一角にでもスマートフォンの展示エリアがほしいところ。HTCはComputexに出展しませんが、台北滞在中にHTC U23 proの実機展示をどこかで見つけたいものです。
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