丸の内LOVE Walker総編集長・玉置泰紀の丸の内MEMO 第6回
丸の内LOVE Walker総編集長・玉置泰紀の丸の内MEMO 第6回
4年ぶりのクラシックの祭典「ラ・フォル・ジュルネ」(東京・丸の内など)がついに歓喜の千秋楽を迎えたぞ
4年ぶりの開催となった世界最大規模の音楽祭「ラ・フォル・ジュルネ TOKYO 2023」(2023年5月4日、5日、6日開催)は大盛況のうちに終わった。最終日の5月6日の最後のプログラムは、メイン会場の東京国際フォーラム最大のホールAで、【「人類はみな兄妹に・・・」。ベートーヴェンは熱く平和を歌う】をテーマに、ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調 op.125 「合唱付き」。大歓声のなか、創設者でアーティスティック・ディレクターのルネ・マルタン氏もステージに上がり、熱く盛り上がって終了した。
ルネ・マルタン氏がインスピレーションを受けたのが、ボーマルシェの戯曲「ラ・フォル・ジュルネ(熱狂の日)、あるいはフィガロの結婚」。1784年に発表され、モーツァルトもオペラの元にしたこの戯曲は、当時の価値観を覆す革命的なものでフランス革命の導火線になったともいわれる。
「ラ・フォル・ジュルネ」というタイトルこそ、まさにルネ・マルタン氏の夢、人々をクラシック音楽から阻もうとする様々なバリアを取り去りたいという思いにぴったりの言葉であり、その思いから1995年、フランスのナントで、この祝祭を始めた。2005年からは、ルネ・マルタン氏に共鳴した音楽事務所、KAJIMOTOの梶本眞秀社長が、丸の内など日本の大丸有エリアでスタートした。コロナ禍で4年ぶりとなったラ・フォル・ジュルネ復活についてコメントをもらった。
「コロナ禍から完全には抜け出ていないこの東京、そして未だ暗雲漂う世界情勢の中で、ラ・フォル・ジュルネ音楽祭(LFJ)を再びこれだけの規模で行うことができたこと、そして赤ちゃんから大人まで、これだけたくさんの笑顔が見られたことが何よりも本当に嬉しいです。ああ、いよいよ戻ってきたな、と。
これを可能にしてくれた三菱地所、東京国際フォーラムの皆さまをはじめ、関係各社や裏を支える多くの方々にはもちろん、LFJに来てくださったたくさんのお客様には感謝の気持ちしかありません。
当初の見込みは10万人くらいを考えていたのですが、予想をはるかに超える方々がご来場されました。チケットの販売率だけとっても、コロナ前の2019年をはるかに超えたパーセンテージなのですよ。有料のコンサートはもちろん、会場内のあちらこちらのイベントやショップも人がたくさんで活気が溢れ、それを見ながら久しぶりに幸せなGW気分となりました」(KAJIMOTO・梶本眞秀氏)
3日間の記録を公式写真から見るぞ!
●1日目
【ハバナのベートーヴェン】
ヨアキム・ホースレイ・クインテット
【LFJの女王が奏でるベートーヴェンの優しき音たち】
アンヌ・ケフェレック(p)
ハンソン四重奏団
安達真理(va)
【Looking for Beethoven~ベートーヴェンを探して】
パスカル・アモワイエル(脚本・ピアノ・芝居)
フィリップ・セオン(証明)
【マスタークラス エリプソス四重奏団(サックス四重奏)】
受講生は洗足学園音楽大学4年生。ラ・フォル・ジュルネでは、3日間、プロの音楽家による演奏の講義=マスタークラス、研究者による講演会が行われた。
●2日目
【ミチヨシはかくベートーヴェン「運命」の扉を叩く】
新日本フィルハーモニー交響楽団
井上道義(指揮)
林英哲(和太鼓奏者)=この日は井上氏とトーク
【ルネ・マルタンのル・ク・ド・クール~ハート直撃コンサート~】
エリプソス四重奏団(サックス四重奏)
ガイスター・デュオ(ピアノ・デュオ)
福間洸太朗(p)
●3日目(最終日)
【「人類はみな兄妹に・・・」。ベートーヴェンは熱く平和を歌う】
種谷典子(S)、鳥谷尚子(A)、宮里直樹(T)、河野鉄平(Br)
東響コーラス(合唱)
神奈川フィルハーモニー管弦楽団
リオ・クオクマン(指揮)
最後の演目になったこの演奏の最後にはルネ・マルタン氏もステージに上がった。
【ベートーヴェンと太鼓の邂逅】
林英哲(太鼓)
江口玲(p)
【0歳からのコンサート ベートーヴェンのメトロノーム~テンポのふしぎ~】
東京21世紀管弦楽団
齋藤友香理(指揮・お話)
ラ・フォル・ジュルネ TOKYO 2023
テーマタイトルBeethoven - ベートーヴェン
・会場 東京国際フォーラム、大手町・丸の内・有楽町、東京駅、京橋、銀座、日本橋、日比谷
・期間 5月4日~6日
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