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日本企業がMAやSFA/CRMを使いこなせない理由とは?

ダッシュボード職人が語るデータ活用の3つの定石

大谷イビサ 編集●ASCII 写真●曽根田元

提供: CData Software Japan

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絶え間ないデータの整備 経営問題としてデータガバナンスにも大なたを

大谷:3つ目の課題を教えてください。

中嶋:絶えまぬデータの整備です。ひな形での運用がはじまると「期待していたデータが入力されていない」「CRMのOrderデータが実際の受注金額と乖離がある」という問題が出てきます。データ整備とデータ分析は終わりがありません。そのような問題を自社、もしくはツールの導入ベンダーと協力して一つ一つ解決して精度を高めていく必要があります。

大谷:具体的な手順を教えてください。

中嶋:まずは目的設定を再設定し、今あるデータで定石のダッシュボードを構築します。当然、虫食いになると思いますが、データは変化するので、客観的に見るという習慣を身につけることが重要です。とにかくデータを見続けると、不備やボトルネックが見えるようになります。ここでボトルネックの原因を突き止め、解決するための仮説を立てて、検証していきます。

また、毎日データを見ていると定石のダッシュボードだけでは足りないことに気がつきます。ここで初めて自分たちにとってアクションに結びつきやすい定石と違った独自色を出していけばいい。こうして効果検証を繰り返していけば、いまより爆速で数字も上がってくると思います。

CDataとしては、このMA/SFA・CRMのダッシュボードソリューションを単独ではなく、toBeマーケティング社と展開します。toBeマーケティングがこの3つ目のポイントを顧客と並走して解決していくパートナーになります(関連記事:データ分析分野でCDataとtoBeマーケティングが業務提携)。

大谷:運用においては組織やルールも重要になりそうです。

中嶋:外資系企業ではCFOが正しい数字を見るのが当たり前。日本でもCFOや経営企画室がこうした数字やデータに対するガバナンスをきちんと確立すべきだと思います。データガバナンスが3つ目の定石です。

先日取材した学校法人の事例では、各校で項目の定義が違うので、全部合わせても全社の数字にならなかったそうです。そこで、経営直下のCRMチームが全校で項目の再定義を行ない、データの定義とフォーマットを厳密に統一し、Wikiに掲載しました。あいまいさがないので、使う人も間違わないんです。

その上で、なるべくキレイなデータが入力されるよう、入力規制をかけ、それでも汚れるデータに関しては週1回クレンジング会を実施して、マニュアル化したそうです。運用フェーズまで考えたこうした作業が、まさにデータガバナンスなんだと思います。

大谷:なるほど。こうした手間を惜しまないことで、ユーザー企業も得られるモノはあるんですね。では最後、中嶋さんからデータ活用を成功させるための心構えについてアドバイスください。

中嶋:経営者も別にDXがやりたいわけではなく、ビジネスを伸ばしたいと思うんです。ビジネスを爆速で伸ばすには、せっかくデータがあるので、それらを活用すればいい。データとツールを両輪で回すためのお手伝いをしたいと考えています。

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(提供:CData Software Japan)

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