パッケージ版、クラウド版の新バージョンを発表、運用管理の効率化やAzure AD連携強化など
NECの顔認証PCセキュリティソフト「NeoFace Monitor」新版を発表
2023年03月29日 10時00分更新
NECは2023年3月29日、同社の顔認証エンジンを採用したPCセキュリティソフト「NeoFace Monitor」のパッケージ版およびクラウド版で、それぞれ新バージョンの販売を開始した。パッケージ版ではユーザー管理の操作性や運用性を強化した。クラウド版ではAzure AD(Active Directory)参加への対応や、NECの他の顔認証サービス連携といった新機能を追加している。
NeoFace Monitorは、米NISTの顔認証ベンチマークでNo.1(2022年)など高い技術力を誇るNECの顔認証エンジンを採用し、業務PCのログオンやロック解除を簡単かつセキュアに行う製品。マスク着用時の顔認証にも対応するほか、ログオン後も一定間隔で認証を行うことで、PCのなりすまし利用や背後からののぞき込みによる情報漏洩を防止する。オンプレミス導入ができるパッケージ版、月額サービスとして手軽に導入できるクラウド版をラインアップする。
パッケージ版の新バージョン「NeoFace Monitor V7」では、ユーザー情報の管理/設定画面を整理し、操作性を改善した。これまでのバージョンではデータ項目ごとに分かれていた画面を統合したことで、ユーザーごとの設定全体を一括して登録/更新/確認できるようになった。同様に、ユーザー情報をインポートするCSVファイルも、これまでの5種類から2種類へと統合されている。ユーザー検索機能では、きめ細かな条件指定を可能にした。
そのほか、従業員の休職や出向などに対応するユーザーの一時利用停止機能、1ユーザーを複数グループに所属可能にする機能、ユーザー削除時の認証ログ(顔画像が含まれる)までの削除機能なども追加され、管理者の運用性を向上している。
一方、クラウド版の新バージョン「NeoFace Monitor R1.3」ではまず、Azure AD参加に対応した。これにより、オンプレミスにAD環境を持たないフルクラウドのAzure AD環境で運用されているPCについても、NeoFace Monitorを使った顔認証ログオンができるようになった。
またNeoFace MonitorのPCアプリケーション管理について、新たに「Microsft Intune」および「Windows Autopilot」を使った配布や自動インストールに対応した。
さらに、クラウド版NeoFace Monitorにおいて、NECが展開する生体認証サービス「Bio-IDiom」とのID連携に対応した。たとえば入退出ゲートや決済、シングルサインオンなど、Bio-iDiomの認証を使っているサービスで、NeoFace Monitorとユーザー管理を一元化することができる。
NeoFace Monitor V7(パッケージ版)の希望小売価格(税抜)は、新規クライアントライセンスが1台あたり1万4500円、保守パックの年額が1台あたり2300円。ほかにクライアントソフトウェアのダウンロード料金(1000円)がかかる。なおクライアントライセンスについては、1台/10台/100台/1000台/1万台のライセンスパックも用意している。4月10日から受注/提供を開始する。
NeoFace Monitor R1.3(クラウド版)の希望小売価格(税抜)は、月額換算で1ユーザーあたり300円から。初回購入時には最低12カ月ぶん、かつ10名以上での購入が必要。
NECでは、NeoFace Monitorの販売目標について「3年間で600社、20万ライセンス」と発表している。