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MWC Barcelona 2023レポート 第16回

ロゴ刷新のノキア、MWCで2030年に商用化を目指す6Gのコンセプトを展示

2023年03月06日 17時00分更新

文● 中山 智 編集●ASCII

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ミリ波を使ったセンシング技術を展示
6G時代を見据えた出展のノキア

 MWC Barcelona 2023のノキアブースでは、通信ベンダーとして5Gに関するソリューションや、2030年頃の商用化を目指している6Gについてのコンセプトなどが展示されていた。ちなみにスマートフォンなどの端末事業は、フィンランドのHMD Globalとライセンス契約をしており、コンシューマー向けの端末展示は別ブースで行なわれていた。

新ロゴが大きくあしらわれたノキアブース入り口

 6Gのコンセプトとして展示していたのは、センシング技術を活用したもの。ミリ波を使って人の動きを検知するデモで、たとえばピアノをイメージしたディスプレーの前を人が歩くと、その動きに合わせて音が鳴るというもの。また森の中を表示し、そこに映っている蝶が人の動きに合わせてついてくるといったデモも披露していた。

ミリ波で人の動きを検知して、ディスプレーの色が変わり、ピアノの音が鳴る

 6Gではデータ通信だけでなく、電波を使ったセンシングや低遅延を活用した感覚共有がポイント。感覚共有に関しては、NTTドコモのブースも6G関連技術として展示しており、6Gのユースケースのひとつとして各社が注目しているわけだ。

 5G関連では、利用状況に合わせた各種基地局などを展示。たとえばアンテナとベースバンドユニットを一体にした箱形の基地局。重さは7kgほどで、ポールなどに固定するだけでなく、ケーブルでつるせるようにもなっている。オールインワン化することによって、設置を簡易化できる狙いがあるとのこと。

ケーブルで吊るして設置できるオールインワンタイプの基地局

アンテナとベースバンドユニット、電源が一体となり小型化している基地局

 さらに4つの周波数をアグリゲートして、下り4.5Gbpsの通信をしているベースバンドユニットは、水冷の冷却部分をオイルヒーターのような暖房として活用する展示を行なっていた。

4.5Gbpsでの通信デモを行なっているベースバンドユニット

その背面は排熱を暖房として使える仕様に

 また屋外だけでなく、屋内向けの基地局も展示。こちらもコンパクトな筐体となっており、筐体内はユニット化されているため、必要な周波数や機能になどにあわせてユニットを組み合わせるだけで提供できるようになっている。

屋内向けの小型基地局

 そのほかノキアとしては新しい取り組みとして、ドローンを使った倉庫の在庫管理に関するデモを展示。倉庫内をドローンが自動で飛び回りバーコードなどをスキャンすることで、在庫管理が簡単にできるとのこと。

 ブースでは実際にドローンを飛ばせないため、VR HMDを使って擬似的にドローンと手入力どちらが在庫管理を早くできるのか、ゲーム形式でのデモで来場者にアピールしていた。

ドローンを使った倉庫在庫管理のデモ

 さらにノキアはO-RANを推進する企業として、提携している各社のサーバーなどを展示。そこで採用されている自社開発のチップセットやユニットなども展示していた。

ノキアの製品や技術が使われているサーバーなど

ノキア開発の通信用チップセット「PSE-6」で1.2TBでの通信に対応

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