オラクルとレッドハットは2023年1月31日(米国時間)、「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」上の仮想マシンにおける「Red Hat Enterprise Linux(RHEL)」の動作サポートを発表した。これにより、RHELベースのワークロードをより迅速にクラウド移行できるようになる。
今回同社が認定(動作保証)したのは、Intelベースの仮想マシン(VM.Standard3.Flex)のほか、AMDベース(VM.Standard.E4.Flex)、Ampere/Armベース(VM.Standard.A1.Flex)の仮想マシンも含まれる。RHEL 7.9/8.7/9.1(以降)のそれぞれの対応表は上図のとおり。
日本の記者向けに説明を行った米オラクル OCIプロダクト・マネジメント担当VPのレオ・リョン(Leo Leung)氏は、「今回の協業によって、非常に多くの顧客ベースが恩恵を被ると考えている」と述べた。発表によると現在、Fortune 500企業の90%がレッドハットとオラクル両社の製品を利用しているという。
また、オラクル/レッドハットの双方がサポート窓口となり、顧客側からはどちらに問い合わせを行っても「共同のサポートを受けられる」と述べた。
なお、両社では今回の取り組みを「OCI上で動作するOSの選択肢拡大を提供するための、複数段階にわたる協業」の「第一段階」と発表しているが、今後の具体的な計画については明らかにしていない。今回の発表では、OCIのベアメタルサーバーにおけるRHEL対応に向けた作業進めていることのみが記されている。リョン氏は「RHELのOCIに対する統合をより進め、使い勝手を良くしていく」と述べたが、具体的な内容については明言しなかった。