中国のPCメーカー「Pipo」は店舗用にちょっと変わったPCを販売しています。タッチパネル式モニターを内蔵しながら、テーブルの上に置いて使う据え置きタイプの一体型PCです。その形状から「テーブルトップPC」と呼べる製品で、筆者も過去に紹介しましたが実に7年前のこと(Windows 10アプデで真価を発揮しそうな中国の“テーブルトップPC”とは?)。当時はキワモノでしたが、その後もPipoは後継機を次々と送り出しています。
そのテーブルトップPCの最新モデルを久々にチェックしたところ、なんとプリンターが内蔵されていました。これでPCに表示した文字や写真を印刷することができそうです。
Pipoの「X3」は8.9型(1920×1200ドット)のタッチディスプレーを搭載を搭載してます。一般消費者向けではなくB2B向けの製品であり、ハードウェア構成としてインテルZ8350を搭載したWindows 10版と、SoCにRockchipのRK8233とOSにAndroid 7を搭載したモデルがあるようです。
本体サイズは312×151×77mm、重さは890g。横幅がちょっと長いものの机の上に置ける大きさでしょう。高さはプリンター部分が一番高く、ディスプレー側はもうちょっと低くなっています。店舗のレジとして使うことが想定されているので、この大きさはちょうどよさそうです。
PipoのテーブルトップPCはデスクトップPCとして使うことを想定しているため、バッテリーは内蔵されておらず電源を接続して使用します。電源端子は汎用の丸型プラグで24V/2.5A。これはぜひType-Cにしてほしいものです。そして端子は豊富に用意されています。
・RJ11
・RJ45
・RS-232C
・外部電源IN
・HDMI
・USB Type-A(2個)、USB 3.0(1個)
・Micro SDカードスロット
・3.5mmヘッドフォン
内蔵プリンターの主な用途はレシートの印刷です。市販の市販の58mmの感熱ロール紙に横幅48mmでの印刷が可能、印字速度は90nm/秒とのこと。印字できるのは文字に加えて表やQRコードなど。おそらく専用のドライバーソフトが付いてくるのだと思いますが、グラフィックが印刷できれば活用範囲は広がりそうです。
実は今年の初めあたりから、一部のスマートフォンマニアの間でちょっとしたスマートフォンが人気になっています。レシートプリンター内蔵のハンディーターミナル「SUNMI V1S」です。Androidが動くスマートフォンでスペックは低いながらも、Amazonで1万円以下で販売中。日本正規品のため技適もあります。このV1SにたとえばTwitterを入れて、気になるツイートを見つけたらスクショを取ってレシートに印刷できるのです。
テーブルトップPCのX3も同様にスクショを撮ってレシートに印刷できれば、ネットで調べたちょっと気になる情報や地図などを印刷して、サイフやスマートフォンケースの内側にはさんで持ち出すことができるわけです。グラフィック印刷ができたら自宅のテーブルに常に置いておく検索用タブレットとして使えそうです。価格はAndroid版が1299元(約2万6000円)、ちょっと試してみたくなる金額ですね。
「スマホ好き」を名乗るなら絶対に読むべき
山根博士の新連載がASCII倶楽部で好評連載中!
長年、自らの足で携帯業界を取材しつづけている山根博士が、栄枯盛衰を解説。アスキーの連載「山根博士の海外モバイル通信」が世界のモバイルの「いま」と「未来」に関するものならば、ASCII倶楽部の「スマホメーカー栄枯盛衰~山根博士の携帯大辞典」は、モバイルの「過去」を知るための新連載!
「アップルも最初は試行錯誤していた」「ノキアはなぜ、モバイルの王者の座を降りたのか」──熟練のガジェットマニアならなつかしく、若いモバイラーなら逆に新鮮。「スマホ」を語る上で絶対に必要な業界の歴史を山根博士と振り返りましょう!
→ASCII倶楽部「スマホメーカー栄枯盛衰~山根博士の携帯大辞典」を読む
★ASCII倶楽部は、ASCIIが提供する会員サービスです。有料会員に登録すると、 会員限定の連載記事、特集企画が読めるようになるほか、過去の映像企画のアーカイブ閲覧、編集部員の生の声を掲載する会員限定メルマガの受信もできるようになります。さらに、電子雑誌「週刊アスキー」がバックナンバーを含めてブラウザー上で読み放題になるサービスも展開中です。

この連載の記事
-
第740回
スマホ
インドはPOCOスマホの天国だった! シャオミの強力なインド向けラインナップを紹介 -
第739回
スマホ
大型ショッピングモールで「Galaxy AI」を体験できるポップアップイベントに参加! -
第738回
スマホ
Galaxy S25発売記念! 日本未発売の「Galaxy S25+」をほかの2モデルと比較 -
第737回
スマホ
OPPO Find X8の「XPAN」モードで写真撮影にこだわるようになった -
第736回
スマホ
日本でも欲しい! eSIM非対応スマホをeSIM化するSIMカードなどをGlocalMeがCESで展示 -
第735回
スマホ
もはやアート! シャオミ「Xiaomi 15 シルバー版」は背面の凹凸模様が美しすぎ -
第734回
スマホ
Androidから脱却のファーウェイ独自スマホOSと現行版の違いを見る -
第733回
スマホ
ハッセルブラッドカメラで話題の「OPPO Find X8」の日本未発売カラー3色を比較した -
第732回
スマホ
紙のような書き心地のタブレット「HONOR Pad 9 Pro」は学生に人気 -
第731回
スマホ
スマホ世界シェア4位をうかがう「Infinix」から激薄モデルや折りたたみが続々 -
第730回
スマホ
AQUOS R9 proのカメラ周りをドレスアップ! フィルター装着で広がるスマホの楽しみ方 - この連載の一覧へ