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NZXTの須藤氏、パソコンショップSEVENの中嶋氏、真重氏にインタビュー

NZXT「H7」をいち早く採用したBTOPC「ZEFT G27H7」、新ケースに合わせたコダワリの構成とは?

2022年07月25日 20時00分更新

文● 宮崎真一 編集●八尋/ASCII

提供: セブンアールジャパン

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白色が人気のPCケースが進化!
H710から排熱性などが向上したH7

──今日はよろしくお願いします。このZEFT G27H7は、ケースにH7を採用していることが最大の特徴ですが、スペックを見るとほかにもNZXTの製品を多く装備しています。これらのパーツ選択についてのいきさつを教えてください。

中嶋 孝昌氏(以下、中嶋氏):弊社では基本構成だけでなく、BTOカスタマイズでもNZXTさんの製品を多く取りあつかってきました。とくに、以前タクティカルシューターの「レインボーシックス シージ」のコラボケースを、日本で唯一BTOパソコンに採用して販売したこともあり、弊社とNZXTさんとは非常によい関係を築けているなと思っております。その中で、NZXTさんからH710の後継モデルを新しく発売するというお話を伺いまして、今回のZEFT G27H7が誕生しました。NZXTさんは弊社の採用PCケース・パーツの中でも人気のメーカーですので、今回はPCケースに加え、CPUクーラーや電源ユニットなどもNZXTさんの製品で揃えてみました。

中嶋氏によると、セブンアール側から代理店のタイムリーにNZXTのケースについて打診したことがきっかけで、長い付き合いが始まったという

──NZXTさんのケースはやはり人気が高いのですか?

中嶋氏:はい。弊社ではBTOでも多くのケースを取り揃えていますが、NZXTさんのケースはとくに白色のモデルの人気が高いです。今までは、H510とH710のそれぞれで白色と黒色のケースをBTOにご用意していましたが、いずれも白色のほうが多く売れています。ちなみにH710採用モデルに関しては、9:1の比率で白色のほうが選ばれています。

中嶋氏によるとNZXTは、白色のケースが売れる異例のメーカーだという

真重 翔氏(以下、真重氏):弊社で販売するゲーミングパソコンだと、黒色のPCケースの人気が高い傾向にあるのですが、NZXTさんのPCケースは少し例外的で、白色のモデルが非常に人気です。白色のPCケースがほしいというニーズは一定数あると思うのですが、それに加えてNZXTさんのケースの場合は内部配線まで考慮して設計されているところも、選ばれている理由の1つだと思います。NZXTさんのHシリーズには無駄な配線を隠すための縦長のケーブルバーや、電源やその周辺の配線を収納できるスペースが用意されているという特徴がありますが、H7もこのシリーズの特徴を踏襲していて、配線があまり目立たないつくりになっています。これだけ内部がすっきりしていると、水冷ヘッドの液晶ディスプレーや各搭載パーツのほうに自然に目がいきますね。

ZEFT G27H7を横から見たところ。内部は黒一色だ

右側面のサイドパネルを外した様子。マザーボードベースの裏側に2.5インチベイが2つ用意されている

──確かにNZXT製ケースというと白色のイメージを持つ人が多いように思います。

須藤 将司氏(以下、須藤氏):黒色のケースは選択肢が多いですが、どんな方が組んでも見栄えがいい白色のPCケースとなると、H510やH710の白色の質感が喜ばれているのではないでしょうか。白色ケースに関するマーケット自体も、ここ数年増えてきていますし、そういったニーズに弊社のケースがマッチしたのかなと。実際、日本以外の全世界でも白色のモデルのほうがユーザーさんに選ばれています。

──そういったニーズも加味して、今回のZEFT G27H7では白色のモデルを採用しているのですね。

中嶋氏:弊社では、白一色のケースはあまりお客様の心に刺さらないようで、白色と黒色のツートンカラーになるとご購入いただけるという傾向があります。以前のH710もそうですが、今回のH7も側面に強化ガラスを用いた内部が見えるタイプですので、ケース全体が白一色の中、マザーボードやビデオカードの黒色がアクセントになる画期的なデザインだと感じています。

──やはり、H7でもそのあたりは意識してデザインされているのでしょうか?

須藤氏:そうですね。H7のデザインで重視している点は、“ビジュアルの一体感の追求”です。H710シリーズでは、外側が白色で内部が黒色、それに黒一色のモデルを用意していたのですが、今回のH7では白一色というカラーバリエーションも用意しました。

──白一色のモデルを用意したのは何か理由があるのですか?

須藤氏:外側も内部も真っ白なケースの需要が世界的に高まっていることが大きな理由です。実際に日本のユーザーさんも含めて、ほかの国の方からも「真っ白なパソコンを組みたい」という声を多数いただきました。そこで、そういった声にお応えするべく、カラーバリエーションに真っ白なモデルを追加した次第です。

──H7のH710から変わった点はどこになりますか?

須藤氏:まず、1つ目は“排熱性”ですね。従来のH510やH710の、「Elite」や「Flow」ではないノーマルモデルだと、金属に囲まれているためか排熱性が気になるというお声を、日本だけでなく全世界のユーザーさんからいただきました。そこで、H7ではそのイメージを払拭すべく、NZXTらしさは踏襲しつつ、天板をメッシュ地にすることで、吸気性を高めて冷却効果の引き上げを狙っています。

天板にはヘッドセット入出力端子とUSB Type-Cに加え2基のUSB Type-Aを装備。天板はほぼ全面がメッシュ化され、通気孔となっている

──確かに天板の全面に通気孔が用意されて、エアフローの通りがよくなっていますね。

 須藤氏:2つ目は“組み立てやすさ”で、今回のH7でとくに焦点を当てたのが「ツールレス」です。最初に組むときの容易さももちろんなんですが、メンテナンスなどでケース内部にアクセスする場合でも、ドライバーを用意することなく、簡単にサイドパネルや天板を外すことができるようになった点も、H7の大きな特徴となります。まとめますと、先ほどの“デザイン”に“排熱性”と“組み立てやすさ”が、H7の大きな三本柱といえます。

須藤氏にH7の説明を受ける中嶋氏と真重氏

組み立てやすさから感じる拡張性の高さとカスタマイズのしやすさ

──組み立てやすさに関して、ZEFT G27H7を実際に手掛けたチームの反応はいかがでしたか?

中嶋氏:スタッフに聞いてみたんですが、かなり好印象で組み立てやすいという返事でした。360mmのラジエーターやハイエンドのビデオカードなど、サイズが大きなパーツに対応しているケースは数多く存在していますが、中には組み込むまでの手間が掛かるものもあります。ですがH7であれば、どのパーツであっても苦労せず組み込むことができますので、将来的な拡張性を考慮すると、かなりあつかいやすいケースではないでしょうか。もちろん、ほかのモデルでも、BTOでケースにH7を選べるようになります。

──今回のH7は新製品となるわけですが、それを最初に見たときの印象はいかがでしたか?

中嶋氏:必要最小限の“ミニマル”という言葉がありますが、まさにそれを具現化したような感じです。非常にスッキリしていて、インテリア色が一層強くなった印象を受けました。

真重氏:これまでのH710と同様にシンプルな外観だと思いましたが、天板全体を覆うように用意された通気孔が強く印象に残りました。見るからに風とおしがよさそうだったので、電源をつけて通気孔の上に手をかざしてみたところ、薄いハンカチが浮かび上がる程度の風圧で内部の空気が送り出されていました。H710もシンプルな外観と優れた拡張性を持つ美しいケースでしたが、須藤さんもおっしゃるようにH7では排熱性が向上しているとのことですので、お客様からの反響が楽しみです。

NZXT H7の特徴や放熱性の高さについて説明する真重氏

──今回のZEFT G27H7はラインナップとしては、どのあたりに置かれるモデルなのでしょうか?

中嶋氏:先ほど申し上げたとおり、弊社ではH510とH710の両モデルを取りあつかっていますが、H710のサイズが大きく360mmサイズのラジエーターを搭載できるなど、より多くのPCパーツを備えることが可能ですので、若干ハイエンド構成となっています。今回のH7もそのH710の後継にあたりますので、このZEFT G27H7は、ハイエンド構成ながらも部屋のインテリアとして馴染むモデルとして用意しています。つまり、あまりゲーミング向けというイメージではないモデルがほしいお客様もいらっしゃいますので、そういう方にこのZEFT G27H7を選んでいただけるとうれしいですね。

──今後のH710のあつかいはどうなるんでしょうか? H7に完全に切り替えていくんでしょうか?

須藤氏:はい。H710に関しては、現在の流通在庫がなくなり次第、H7に完全に切り替わります。

中嶋氏:H710の流通在庫次第ですが、H710採用モデルの後継機が、このZEFT G27H7になると捉えていただいて大丈夫です。

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