架空の存在“だからこそ”の問題も
過去には、声を担当する、いわゆる「中の人」の炎上が原因で「引退」となったバーチャルYouTuberの例もある。キャラクター性が前面に押し出されており、ファンも2次元の存在として応援しているが、そのボイスを担うのは生身の人間だ。ゲーム実況は、シナリオがあるわけでなく、設定を保ちつつ「中の人」が考えてしゃべっている。「中の人」は、ファンの間で「魂」と呼ばれることがあり、仮想のキャラクターとそれを演じる人間が同一視されることも多いのだ。
もともとニコニコ動画やYouTubeで配信者として活動していた人が「中の人」になっているケースも多く、正体を特定されることもある。バーチャルYouTuberは、ビジュアルとそれを演じるボイスがそろってこそ。「中の人」が特定され、さらに炎上などしてしまうと、キャラクター自体が存在できなくなってしまう。リスクを軽減するためにも、運営会社はオーディションによって純粋なバーチャルYouTuberを育てようとするのだろう。
avex、ソニーミュージックもバーチャルYouTuber専門の会社やプロジェクトを立ち上げていることなどから、新たな市場として注目されていることがうかがえる。今後も第2・第3のバーチャルYouTuber銘柄が登場するかもしれない。
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