新しいnovaシリーズは
インカメラが2眼モデルも!
7月4日にファーウェイは「HUAWEI nova 10」「HUAWEI nova 10 Pro」のスマートフォン2機種を発表しました。novaシリーズは一時期日本でも販売されていましたが、ファーウェイ全盛期はカメラフォンのPシリーズ、最新SoC搭載のMateシリーズと並ぶ3本目の柱となるモデルでした。他のメーカー、たとえばサムスン電子はSシリーズとNoteシリーズ(現在はZシリーズ)のように多くてもフラッグシップは2本柱で展開する中、ファーウェイは他社にはない第3の製品を投入し市場での存在感を高めていったのです。
このnovaシリーズはPシリーズとMateシリーズの間を埋めるように出てくるハイエンドモデルというイメージがありますが、novaというモデル名の由来はファーウェイのDNAである「Innovation」から来ています。また「Bossa Nova(ボサノバ)」にも由来していると言われています。novaはラテン語で新しいという意味ですが、それに加えてイノベーションと情熱を備えた、若い世代をターゲットにした革新的なスマートフォンとして展開されています。
novaシリーズはボディーデザインをカラフルにしたり価格性能比を高めるなど、PシリーズとMateシリーズのLiteモデルとは異なる方向の製品でした。また、若い世代がセルフィー性能を重視するため、フロントカメラ性能もPシリーズやMateシリーズより高画質にしたものが多く登場しました。
今回発表されたHUAWEI nova 10とHUAWEI nova 10 Proは、そのセルフィー性能を極限まで高めたスマートフォン、すなわちnovaシリーズの原点に戻った製品です。どちらのモデルもフロントカメラの画質は6000万画素。これは現時点で販売されているスマートフォンの中で最高画質を誇ります。さらにHUAWEI nova 10 Proは800万画素のポートレートカメラを加えたデュアルフロントカメラ構成。自撮りするのにこれほど強力なカメラの組み合わせはありません。
なお、HUAWEI nova 10シリーズより高画質なフロントカメラを利用できるモデルはASUSの「ZenFone 7」「ZenFone 7 Pro」「Zenfone 8 flip」がありますが、リアカメラを回転させてフロント側でも使う構造のため、「フロントカメラが高画質」とは言いにくいところ。6000万画素級のフロントカメラを搭載したモデルはHUAWEI nova 10シリーズが世界初、と言っていいでしょう。
HUAWEI nova 10とHUAWEI nova 10 ProはどちらもチップセットにSnapdragon 778 4Gを搭載。例によって5Gは非対応です。リアカメラ構成も同じで5000万画素+800万画素超広角マクロ+200万画素深度測定。フロントカメラはHUAWEI nova 10が6000万画素のみ、HUAWEI nova 10 Proが前述したように6000万画素+800万画素。
ディスプレーはHUAWEI nova 10が6.67型(2400×1080ドット)、HUAWEI nova 10 Proは6.78型(2652×1200ドット)とより大型、高解像度となっています。バッテリーはHUAWEI nova 10が4000mAhで66W充電、HUAWEI nova 10 Proが4500mAhで100W充電と超高速です。
6000万画素のフロントカメラは画角が100度の超広角で、自撮りする際も顔だけではなく上半身を写すことも可能。そしてメインカメラは5000万画素で撮影しつつしっかりとボケを効かせられます。人物撮影に関してHUAWEI nova 10シリーズのカメラに敵う製品はほぼ無いと言えるでしょう。
HUAWEI nova 10の価格は2999元(約6万1000円)、HUAWEI nova 10 Proは3999元(約8万1000円)。スペック的にはミドルハイレンジモデルですが、他のスマートフォンに大きな差をつける高性能なフロントカメラを搭載していると考えれば納得の価格と言えるかもしれません。なお、中国版のOSはHarmonyOS 2を搭載。今後グローバル版が出てくるときはEMUIとなる可能性もあります。アプリ面での不便さはあるものの、これだけのカメラを搭載したスマートフォン、ぜひ使ってみたいですね。
「スマホ好き」を名乗るなら絶対に読むべき
山根博士の新連載がASCII倶楽部で好評連載中!
長年、自らの足で携帯業界を取材しつづけている山根博士が、栄枯盛衰を解説。アスキーの連載「山根博士の海外モバイル通信」が世界のモバイルの「いま」と「未来」に関するものならば、ASCII倶楽部の「スマホメーカー栄枯盛衰~山根博士の携帯大辞典」は、モバイルの「過去」を知るための新連載!
「アップルも最初は試行錯誤していた」「ノキアはなぜ、モバイルの王者の座を降りたのか」──熟練のガジェットマニアならなつかしく、若いモバイラーなら逆に新鮮。「スマホ」を語る上で絶対に必要な業界の歴史を山根博士と振り返りましょう!
→ASCII倶楽部「スマホメーカー栄枯盛衰~山根博士の携帯大辞典」を読む
★ASCII倶楽部は、ASCIIが提供する会員サービスです。有料会員に登録すると、 会員限定の連載記事、特集企画が読めるようになるほか、過去の映像企画のアーカイブ閲覧、編集部員の生の声を掲載する会員限定メルマガの受信もできるようになります。さらに、電子雑誌「週刊アスキー」がバックナンバーを含めてブラウザー上で読み放題になるサービスも展開中です。

この連載の記事
-
第781回
スマホ
まだまだ生き残っているWikoのスマートフォン、2025年モデルを確認した -
第780回
スマホ
今度のアストンマーティンスマホは「タイヤ交換」のようなカメラ部のデザイン変更が面白い -
第779回
スマホ
深圳のOPPOストアで望遠レンズスマホを体験! 最新モデルを触ってきた -
第778回
スマホ
中国で折りたたみスマホ競争が激化、サムスンが高級モデル「W26」を発売 -
第777回
スマホ
エントリースマホが一変! HMD「Fusion」の機能性カバーが便利すぎたのでほかのスマホにもほしい -
第776回
スマホ
地下通路にズラリと並ぶ中古スマホ屋たち! 中国・重慶のスマホ市場のカオスっぷりが楽しい -
第775回
スマホ
「メイド・イン・サウジ」中東で作られたタフスマホをドバイで発見! -
第774回
スマホ
最新スマホをフライング展示、HONORのフラッグシップストアが深センに開業 -
第773回
スマホ
手のひらサイズの超小型端末「Qin K25」はキッズフォンを超えたAIスマホだ! -
第772回
スマホ
薄型スマホブーム到来、レノボやTECNOから製品が続々発表 -
第771回
スマホ
BALMUDA Phoneより小さい! HMD最新の小型端末「HMD Touch 4G」が驚異の軽量設計で登場 - この連載の一覧へ



















