米国での撮影取材と並行して日本で番組編集、数十TBクラスの映像アーカイブ保管などフル活用!
「映像制作のインフラであり“生命線”」FKPartyがDropbox Businessを選んだ理由
800TBのアーカイブを安心して預けられるクラウドサービスを探せ!
Dropbox Businessの導入は、過去の制作アーカイブを整理、保管するのにも役立っているという。FKPartyではこれまで、手がけた番組や映像のアーカイブデータをオフィスにあるハードディスクストレージに保存してきた。その総容量は800TBにも及ぶという。
「もちろん、納品が済んだものは保存しておく義務も義理もないんですけれども。ただ、この仕事では『5年前のあのデータを使ってほしい』という依頼が来たりするので、保存しておけば結局は僕らが助かるわけです。クライアントも、アーカイブを持っている僕らに依頼する以外ないですし」(藤田さん)
とはいえ、大量のハードディスクを保管し続けるのは負担が大きい。それだけでなく、アーカイブからファイルを取り出そうにも、それがどのハードディスクに記録されているのか見つけ出すのも難しくなっていた。
「『過去のアーカイブから再編集してほしい』というオーダーが来たら、ハードディスクからデータを掘り出すわけです。ファイルのインデックスはソフトで記録してあるので、どのディスクにあるのかはすぐわかるのですが、それを誰かが移動したり上書きしたりしていると、あるはずのディスクに入っていない。そうなると、明日渡せるはずだったものが明後日、明明後日に延びてしまう。『スピード感がバリュー』と言っているので、これはすごくフラストレーションがたまりますし、何度も何度も探すのはすごく不毛ですよね」(藤田さん)
三木さんは以前から、ハードディスクの経年劣化でデータが失われるリスクがあると考え、アーカイブのクラウド保存を勧めていた。そこにこのような事故も発生したので、増え続けるハードディスクを管理する必要がなく検索性も高いクラウドサービスを導入すべきだと進言したという。そのサービスとは、もちろんDropbox Businessである。
ここでなぜDropbox Businessを選んだのか。三木さんと藤田さんは、Dropboxだけでなく、GoogleやMicrosoft、Boxといった海外大手、日本のサービスプロバイダーなど「有名なところは全部」(三木さん)採用候補として、ファイルの保存や共有、編集のしやすさ、実際の業務環境でどのくらいの通信スピードが出るのかといったことを念入りに調べた。検討には3、4カ月をかけたという。
ここで最も重視したのは、10年後、20年後にもそのサービスが提供され続けているかどうかだった。「クラウドサービスにアーカイブを預けるならば、『一生使います』という覚悟で導入することになる。つまり、どこが一番潰れないだろう? という話ですよ」と藤田さんは笑う。
クラウドサービスに巨大なアーカイブデータを保存すれば、そこからデータを移動させるのはとても困難だ。万が一、そのサービスが終了することになれば「FKPartyとしても死活問題になります」(三木さん)。したがって、サービスを提供する会社の信頼性も重要なポイントだったわけだ。
「実際、各社の経営状態や株式まで調べました。おかしな経営をしていたら、そのうちサービスが潰れるかもしれないぞ、とか。Dropbox Businessを選択したのは、Dropbox社が『クラウドストレージ専業』で、ビジネスの中心がこのサービスだからという理由も大きいです。ほかのサービスのオプションとしてストレージを提供している会社の場合、社内的な判断でそこにリソースを割かなくなる可能性もありますから」(三木さん)
なお、現在はまだ800TBのアーカイブデータそのものはオフィスに保存してあり、Dropbox Businessを使って制作した新しい案件から、徐々にクラウド保存を進めているところだ。とはいえ、現時点でのクラウドアーカイブの容量はすでに60TB超に及ぶという。
働く場所だけでなく、制作スタイルそのものももっと自由にできる
FKPartyではコロナ禍以前から、オフィスへ出勤するかどうかは本人の意志に任せていたという。「会社に来たほうがはかどるというメンバーは来るし、来ないメンバーは来ないという感じでした」(藤田さん)。ただし、Dropbox Businessを導入したことで、働く場所の自由さはさらに拡大したようだ。
「これまで自宅勤務するメンバーには、8TBくらいのバックアップ用ストレージを渡していました。制作が済んだデータはそこに移し、それが一杯になってきたら出社してアーカイブする、という流れです。ただし、Dropboxを導入して制作したデータがそのままアーカイブできるようになったことで、出社する必要がなくなりました」(藤田さん)
制作中のプロジェクトフォルダはMacのローカルストレージとDropbox Businessで同期させ、クラウドバックアップで作業中の安全を確保する。制作が終われば、そのフォルダごと「オンラインのみ」設定に切り替え、ローカルストレージからは消去する。こうすることで、ローカルストレージの容量を圧迫することを防ぎつつ、確実にアーカイブができる。外部メディアへのデータコピーも発生しないので、シンプルかつ手間がかからない。
コストメリットも非常に大きいという。「(Advancedプランの場合)ユーザー1人あたり、月額にすれば2000円ですよね? アーカイブ作業のためにスタッフが出社する往復交通費や、それにかかる時間コストを考えると、Dropbox Businessはめちゃくちゃ安いです」(藤田さん)。
コロナ禍を機に、東京を離れて働きたいというメンバーも増えたが、それもDropbox Businessがあることで十分可能になった。ネットワーク速度さえ十分であれば、全国どこにいても安定したデータの受け渡しができるからだ。
「オフィスにあるiMacには、Dropbox専用の40TB RAID(ドライブアレイ)が接続されています。東京で撮影したデータは、ここに放り込めばDropbox経由でファイルが共有されて、翌日には地方に住むメンバーの手元でも作業できる状態になります」(藤田さん)
離れた場所に住むメンバーどうしが共同で仕事を進められる時代に合わせて、FKPartyではさらに新しい取り組みも始めているという。
「社員じゃなくて“制作をやってもらう仲間”としていろんな人を集め、ゆるいつながりの中で制作をする。そうなると楽しいなと思って、『別に(オフィスに)来なくてもいいので、一緒に仕事できませんか』とパートナー募集のSNS広告を出したら、優秀なクリエイターからたくさん応募が来たんです。Dropbox Businessを中心に据えたら、そういう仕組みをワークさせるられるかもしれない。国内に限らず海外も含めていろんな新しいことができそうだなと、すごくワクワクしています」(三木さん)
* * *
“映像制作現場でのDropbox Business活用”と聞くと、どうしても「大容量な映像データの保存と共有」というテーマだけに発想がとらわれてしまいがちだ。しかし、FKPartyでは数々の小さな工夫によって、それを超えた“フル活用”がなされていた。その点が、筆者にとっては驚きだった。
Dropbox Businessはシンプルなツールであるがゆえに、それぞれの業務現場に合わせた工夫もしやすい。映像制作業界に限らず、ほかの業界でも参考になる導入事例ではないだろうか。
(提供:Dropbox)
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