このページの本文へ

業界人の《ことば》から 第489回

三菱電機が問われる「信頼回復」の道筋、品質・風土・ガバナンスに課題山積

2022年06月13日 09時00分更新

文● 大河原克行 編集●ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

3年後に売上高5兆円、財務目標は維持

 2025年度を最終年度とする中期経営計画の売上高5兆円、営業利益率10%、ROE10%といった財務目標は維持する。

 また、引き続き、事業ポートフォリオ戦略を強化。重点成長事業、レジリエント事業、育成事業/新規事業、価値再獲得事業の4つの象限に分類した取り組みを進めていく。

 重点成長事業は、FA制御システム、空調冷熱システム、ビルシステム、電動化/ADAS、パワーデバイスで構成。「重点成長事業とレジリエント事業が両輪となり、企業が成長を続け、景気変動の業績への影響を最小限に抑える体質に変えたい」とする。

 一方、価値再獲得事業では、加工機、高周波光デバイス、ITインフラサービスは収益性を向上させて、レジリエント事業に追加。北米での無停電電源装置事業は、米UPS保守会社のComputer Protection Technology(CPT)を買収し、これもレジリエント事業に追加した。だが、課題事業であった京都製作所事業の見直しを行い、担当していた液晶テレビ事業の縮小、業務用プリンター事業の終息、屋内用映像マルチシステムの自社生産の終了を発表した。また、工業用ミシン事業は、JUKIと工業用ミシン事業の合弁会社を、2022年7月に設立する計画を発表している。

カテゴリートップへ

この連載の記事

アスキー・ビジネスセレクション

ASCII.jp ビジネスヘッドライン

ピックアップ