ほかのウォッチにない魅力を追求し続けるカシオ
カシオの先進技術と、開発者たちの強い思いが詰まったMRG-B5000は、G-SHOCKの歴史に間違いなくその名を刻むプレミアムモデルになるだろう。
世界のウォッチファンにその「個性」を認められているG-SHOCKシリーズに、カシオは今後も高級価格帯のモデルをより積極的に投入する考えだという。MR-Gをはじめとするプレミアムシリーズの商品企画を担当する石坂氏は、ひとつの大事なアプローチを継続していくべきと考えを述べた。
「G-SHOCKのプレミアムシリーズは、これから世界により広くその魅力を伝えていきます。先行するモデルは、すでに海外でも高い評価を得ています。ウォッチは工業製品でありながら、手作業で作られるクラフト的な要素が多くあります。MR-Gはこうした職人技と先進技術・素材を融合させることで新しい価値観、個性を生み出せると考えています。各製品にどのような価値を付与していくかについては、現在試行錯誤を重ねているところですが、特徴が際立つものができれば、その価値を大勢の方々にわかってもらえるだろうと信じています」
1983年に発売された初号機であるDW-5000C以降、G-SHOCKのオリジンと呼ばれるシリーズが脈々と築き上げてきた伝統の上に、今後も革新を積み重ねてラインナップを盛り立てていきたいと石坂氏は展望を語っている。
MR-Gシリーズの新しい旗印となるMRG-B5000は、一時的に品薄状態の店舗もあるという。これからも、熱い話題を振りまいてくれることだろう。
筆者紹介――山本 敦
オーディオ・ビジュアル専門誌のWeb編集・記者職を経てフリーに。取材対象はITからオーディオ・ビジュアルまで、スマート・エレクトロニクスに精通する。ヘッドホン、イヤホンは毎年300機を超える新製品を体験する。国内外のスタートアップによる製品、サービスの取材、インタビューなども数多く手がける。