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業界人の《ことば》から 第475回

コニカミノルタ、新年度から新社長に、「等身大を評価してもらえるように」

2022年03月07日 09時00分更新

文● 大河原克行 編集●ASCII

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今回のひとこと

 「『コニカミノルタの戦略は正しいが、実行力に課題がある』といった声や、『無理をしているのではないか』といった率直な指摘があった。こうした声に真摯に耳を傾け、対話を通じて、等身大のコニカミノルタを評価してもらえるように努力していく」

(コニカミノルタの大幸利充次期社長兼CEO)

コニカミノルタの社長兼CEOが交代

 コニカミノルタの社長兼CEOに、2022年4月1日付で、大幸利充取締役専務執行役が就任する。山名昌衛社長兼CEOは、取締役執行役会長に就き、新規事業強化や戦略的アライアンス、M&A、渉外活動などを担当し、新社長をサポートすることになる。

 大幸次期社長兼CEOは、「職務の重さに身が引き締まる思い」と語り、「取り組むべき喫緊の経営課題は、コロナ禍で傷んだオフィス事業およびプロダクションプリント事業を回復させ、全社の利益水準を引き上げることである。これは待ったなしである」とする。

 世界的な部材不足や、港湾混雑などによる輸送期間の長期化が影響して、オフィス事業は、製品供給不足が顕在化。また、プロフェッショナルプリント事業では、トナー生産を行う長野県辰野町の辰野工場で、2021年7月および8月に発生した爆発事故により、トナー供給不足が生じている。辰野工場では、すでに生産を再開し、安定稼働を続けており、販売活動も再開しているが、短期的には大きな痛手を負っている。

 オフィス事業およびプロダクションプリント事業の回復は、大幸次期社長兼CEOの最初の課題になるのは明らかだ。ここでは、「オフィス事業で培ったお客様に、クラウド、デジタルのテクノロジーを通じて、お客様の業務フローを改革するソリューションを提供することも重要な課題」と、新たな提案にも挑む考えだ。

 コニカミノルタは、全世界150カ国に、約200万社の顧客基盤を持つ。ここにコニカミノルタが持つITサービス力を生かして、モノからコトへのシフトを推進し、オフィスITサービスを強化する姿勢をみせる。これが、巻き返しに向けた重要なピースのひとつになる。

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