グランツーリスモ・ソフィーによって運転の教科書が変わる
PDIの山内プレジデントは、「は、単に人間に勝つことを目的にしたAIではない」とする。
「人間に勝つだけではつまらない。常に最速で走るわけでなく、あらゆるプレイヤーと楽しむためのAIにしていきたい。プレイヤーにとって、仲間であり、相棒であり、共感を得る存在になになってほしいと考えている。また、お互いに学び、成長できる存在を目指している。そして、人の心を揺さぶるものであり、お互いにリスペクトできる存在であって欲しい」とし、「ビデオゲームを通じて、AIが人間社会に対して、ポジティブな効果をもたらすものであって欲しい」とする。
グランツーリスモ・ソフィーの走り方を分析すると、ターンインする際に、ブレーキを使い続け、フロントの2つのタイヤと、リアのひとつのタイヤでブレーキングしながら、曲がっていく「ファーストイン・ファーストアウト」の走行になっていることがわかったという。
山内プレジデントは、「F1レーサーであるルイス・ハミルトンやマックス・フェルスタッペンの走り方も、コーナーでは、リアタイヤをうまく使ってクルマを止めている。グランツーリスモ・ソフィーによって、ドライビングの教科書が変わると考えている」とも述べた。こうしたことも、「世界初の超人的なAI」であるグランツーリスモ・ソフィーが果たす役割なのかもしれない。
ソニーAIのシュプランガーCOOは、「このテクノロジーを、ドライバーやプレイヤー、クリエイターに提供し、AIによって、人の創造力と創造性と解き放ちたい」とし、「さらにこのテクノロジーの成果を、ほかのゲームスタジオにも広げたい」とする。
ソフィーは、山内プレジデントが命名にしたが、「AIらしい名前は付けたくなかった。人に寄り添い、人の存在を感じさせる名前にしたかった」とする。知性(ソフィア)の意味を持ったグランツーリスモ・ソフィーが、ゲームの世界への影響だけでなく、社会全体にもどんな影響を与えることになるのかも楽しみである。
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