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「立花宗茂」が大事にしていた銘刀長光。その愛と哀愁のエピソード

文●ASCII

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激しい戦いを後世に伝える「岩屋城址」

 アスキー読者の皆さん、12月8日の生放送『LOVE九州 by ASCII』はご視聴いただけましたか?

 「井桁弘恵と巡る! 立花宗茂と妻・誾千代のゆかりの地~福岡オンラインツアー~」をテーマとしてお送りした本放送。ゲストに女優の井桁弘恵さんをお招きして、いま人気が急上昇中の戦国武将「立花宗茂」と、その妻「誾千代」の、ゆかりの地を巡りました。

 前回の放送では、立花宗茂と誾千代の人となりを学日ましたが、今回は現地で取材をしたからこその、よりディープな内容が盛り沢山。本稿で、放送の模様をレポートします。

 まずは“宗茂大好きアスキー研究員”の中西祥智が「岩屋城址」を紹介。

 岩屋城址は、天正14年、岩屋城に籠城する立花宗茂の父である高橋紹運が、島津氏と激しい戦いを繰り広げたと言われる「岩屋城の戦い」で知られる場所。岩屋城そのものは現存しておらず、現在では堀切や土塁を残すのみですが、歴史好きを中心に注目を集める観光スポットです。

岩屋城址の碑には「嗚呼壮烈」の文字

 高橋紹運は岩屋城の戦いにおいて、島津氏の率いる4万人の軍に対して、わずか700余人の軍で、豊臣秀吉の援軍が上陸するまでのあいだ、城を守ったと言われています。

 この戦いで高橋紹運と彼の軍、その全員が命を落としてしまうわけですが、いまでも碑を立てて、当時の苛烈な戦いの記録を残しているのですね。碑には「嗚呼壮烈」と刻まれており、当時の激しい戦いを思わせます。

大本山善導寺

 福岡県久留米市に、「大本山善導寺」というお寺があります。7つある浄土宗の大本山の内のひとつで、本堂や大門など、敷地内の8つの建築物は、重要文化財にも指定されている、長い歴史を持つお寺です。

 なんと善導寺の敷地内には、敷地内に立花誾千代の墓(供養塔)が現存しているのです。面白いことに、その事実が明らかになったのは2016年、わずか5年前のこと。その存在は、かねてより文書などに記されていたものの、所在がわかっていませんでした。

 立花家史料館の植野かおり館長は、「とある郷土史家の方がその事実に気付きました」とお話ししてくれました。ところがその話を善導寺の住職に伝えると、はじめは「このお寺に誾千代のお墓があるとは考えにくい」とも言われたのだそう。

 なぜかと言えば、大本山善導寺は戸次道雪によって焼き払われたことがあるばかりか、善導寺からほど近い放光寺というお寺で、当時の善導寺の住職を含む48人もの関係者が殺害されているのです。いわば善導寺にとって戸次道雪は仇とも言える存在で、その娘である誾千代のお墓があることは不自然です。

 しかし、その後の調査で、善導寺の中にあるお墓が誾千代のものに間違いないということが分かったのだそう。いまでは供養塔の近くにパネルも掲示されており、誾千代ゆかりの地と広く知られるようになりました。

 植野館長は「誾千代は晩年、浄土宗に帰依しており、その関係から、敷地内にお墓があるのではないかと言われています」と解説してくれました。

 一筋縄ではいかない複雑な、そして激しい“ゆかり”ですが、これ以上の“ゆかりの地”もそうそうないように思えますね。

三柱神社にいまも眠る立花宗茂、立花誾千代、戸次道雪

 なお現在、立花宗茂、立花誾千代、戸次道雪は、福岡県柳川市の「三柱神社」という神社に祀られています。「三柱」という名称にピンと来る方も多いかもしれません。三柱は、3体の神を意味しており、そのまま3人を表しています。三柱神社の宮司さんは、立花家の18代目であり、ご子孫なのです。福岡の地で、長い歴史がいまでも地続きにつながっていることを感じさせますね。

肖像でその姿を拝むことができる

立花宗茂と戸次道雪の墓

愛と哀愁に溢れる名刀「長光」のエピソード

 “宗茂大好きアスキー研究員”たまちゃんによる現地を訪れてのレポート「ブラタマキ」のコーナーも披露しました。

“誰かに怒られそうな”コーナー「ブラタモリ」

 なんと、立花家の邸宅があった「御花畑」と呼ばれる場所に滞在。この場所は明治時代になって、14代目の立花寛治という人物が整備したものと言われていますが、なんと今では「柳川藩主立花邸 御花」として、一般の観光客が宿泊することができるのです。

たまちゃんが柳川藩主立花邸 御花に滞在

開放感と清潔感に溢れた室内

 たまちゃんが宿泊した部屋の様子も紹介されていましたが、歴史を感じさせる深みがありつつも、綺麗にモダナイズされた開放感と清潔感に溢れる空間でした。たまちゃんは「研究ですから」と言い張っていましたが、井桁さんには「それどころか、ちょっといい旅行じゃないですか」と突っ込まれていました。

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