このスマホ、ホントに買い? 話題のスマホ徹底レビュー 第320回
上位モデルとウリ2つ シャオミ「Xiaomi 11T」はFeliCaはないが、コスパは光るスマホ
2021年11月17日 10時00分更新
ハイエンドとしては性能がやや低め
パフォーマンス面を確認すると、チップセットにはMediaTekの「Dimensity 1200-Ultra」を搭載し、メモリーは8GB、ストレージは128GB。Dimensity 1200-UltraはMediaTek製チップセットの中では最上位に位置付けられていることから、従来のMediaTek製チップセットを搭載したスマートフォンより高い性能を持つ。
試しにベンチマークを取ってみたのだが、「Geekbench 5」のCPUベンチマーク結果は「Snapdragon 860」を搭載した「Xiaomi Pad 5」よりやや上、「3DMark」(Wild Life)の結果はそれより高く、「Snapdragon 870」を搭載した「moto g100」と同等という印象だ。Xiaomi 11T Proが搭載している「Snapdragon 888」には及ばないが、2019年~2020年のハイエンドモデルの、間を取ったくらいの性能と考えれば良さそうだ。
それゆえSnapdragon 888搭載モデルとの性能差はゲームでも出てきている。実際、「原神」のデフォルト設定は「中」と共通しているのだが、「PUBG MOBILE」のグラフィック設定はクオリティを「FHD」にまで上げることができず、「HDR」止まりとなっていた。もちろんこれだけの性能があればゲームを快適にプレイすること自体は可能だが、最高品質にまでは至らないことは覚えておいた方がいいかもしれない。
一方でバッテリーは5000mAhと、こちらはXiaomi 11T Proと共通。Xiaomi 11T Proの特徴でもある「120W Xiaomi ハイパーチャージ」には対応せず、急速充電は67Wにとどまるが、それでも十分高速な充電は可能だ。
通信機能に目を移すと、SIMはnanoSIM×2で、eSIMは非搭載。もちろん5Gに対応しているが、ドコモの4.5GHz帯(n79)には対応していないので、ドコモのネットワークを用いたSIMを利用する際には注意したい。
【まとめ】コスパは高いが上位モデルのFeliCa搭載が悩ましい
Xiaomi 11Tはフラッグシップモデルとして見るとやや性能が低く、素材も影響して所有感が弱いのだが、それでも3Dゲームを十分楽しめる性能と、1億800万画素のカメラが使えるなど充実した性能を備えているのは確か。価格も5万4800円とミドル~ミドルハイクラスに相当する値段なので、シャオミらしいコストパフォーマンスを求めるなら満足感は高いだろう。
ただ、上位モデルのXiaomi 11T Proも価格が6万9800円と、ハイエンドとして見た場合かなり安いのも事実。チップセットや急速充電などを除けば両機種は共通点が非常に多く、それでいてXiaomi 11T Proは日本では重要性の高いFeliCaを搭載しているとなると、上位機種を勧めたくなってしまう価格差だというのも正直なところ。それだけにやはり、Xiaomi 11TにもFeliCaを搭載してほしかったと感じてしまう。
Xiaomi 11T | Xiaomi 11T Pro | |
---|---|---|
価格(税込) | 5万4800円 | 128GB:6万9800円 256GB:7万9800円 |
ディスプレー | 6.67型有機EL(20:9) 120Hz対応 | |
画面解像度 | 1080×2400 | |
サイズ | 76.9×164.1×8.8mm | |
重量 | 203g | 204g |
CPU | Dimensity 1200 Ultra | Snapdragon 888 |
内蔵メモリー | 8GB | |
内蔵ストレージ | 128GB | 128/256GB |
OS | MIUI 12.5(Android 11) | |
5G対応バンド | サブ6(n1/3/5/7/8/20/28 /38/40/41/66/77/78) |
|
4G対応バンド | 1/2/3/4/5/7/8 /12/13/17/18/19/20/26 /28/32/66/38/40/41/42 |
|
無線LAN | Wi-Fi 6 | |
FeliCa | × | ○ |
カメラ画素数 | 108メガ(標準)+8メガ(超広角)+5メガ(テレマクロ) /イン16メガ |
|
バッテリー容量 | 5000mAh (67W急速充電対応) |
5000mAh (120W急速充電対応) |
生体認証 | ○(側面指紋センサー) | |
防水・防塵 | × | |
SIM | nanoSIM×2 | |
USB端子 | Type-C | |
イヤホン端子 | × | |
カラバリ | メテオライトグレー、ムーンライトホワイト、 セレスティアルブルー |
この連載の記事
-
第511回
スマホ
価格も性能も妥協したくない人にオススメの王道ハイエンドスマホ3選 -
第510回
スマホ
スマホは高くない! 2万円台で買えるオススメ格安エントリースマホ4選 -
第509回
スマホ
着せ替えスマホ「CMF Phone 1」はカスタマイズが楽しいが実用面での弱点もあり -
第508回
スマホ
たたんでも極薄9.2mm! 世界最薄折りたたみスマホ「HONOR Magic V3」を試す -
第507回
スマホ
シャオミの「Redmi Note 13 Pro+ 5G」は2億画素カメラに防水防塵など必要な機能が揃って6万円以下 -
第506回
スマホ
Galaxy Z Fold Special Editonを最速レビュー! 厚さ10.6mmの薄型折りたたみスマホ -
第505回
スマホ
シャオミの折りたたみ機「Xiaomi MIX Fold 4」は閉じても9.47mm! ライカカメラ搭載の激薄機をレビュー -
第504回
デジタル
唯一無二の3つ折りスマホ「HUAWEI Mate XT Ultimate Design」を早くも触った! 40万円の価値アリ! -
第503回
スマホ
シャオミのフラッグシップキラー「POCO F6 Pro」はハイパワー、急速充電、カメラのエモさが魅力 -
第502回
スマホ
vivoのカメラフォン「X100 Ultra」はカメラグリップでコンデジに変身する -
第501回
スマホ
1型センサーで世界一カメラのファーウェイスマホ「Pura 70 Ultra」はデジカメとして使いたくなる - この連載の一覧へ