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PCケース、マザーボード、ビデオカードなどがTUF Gamingシリーズ製のPOWERED BY ASUSモデル

第12世代Core i9+Z690搭載 ゲーミングPC「ZEFT G29PBA」ASUS 市川氏とパソコンショップSEVENに聞く「TUF Gaming」の魅力

2021年11月04日 22時00分更新

文● 宮崎真一 編集●ASCII

提供: セブンアールジャパン

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申し分ない安定性のZ690マザー「TUF GAMING Z690-PLUS WIFI D4」
電源部のヒートシンクを肥大化

──マザーボードに関して何か特徴があれば教えてください。

市川氏:TUF GAMING Z690-PLUS WIFI D4では、15フェーズの電源回路を採用していまして、i9-12900Kのような消費電力の大きいCPUにも十分対応できる性能を備えています。このフェーズ数は、前世代のROGシリーズにも匹敵するほどの大きな規模なので、安定性については申し分ない出来だと自負しています。

──それだけフェーズ数が多いと、マザーボード自体の冷却も重要になってくるかと思いますが、そのあたりはどのように対応しているのでしょうか?

市川氏:電源部のヒートシンクをかなり肥大化させています。ヒートシンク自体の背を高くして体積を増やしているほか、電源部とIOパネルとの間のヒートシンクが、前世代のものから約1.5倍ほど厚くなっています。厚くすることで熱容量を増やして、冷却効果を高めているというわけです。

 IOパネル周りというと、弊社の製品も含めて多くのマザーボードで、プラスチック製のカバーだけが取り付けられている場合が多いのですが、このマザーボードではしっかりとヒートシンクを装着しています。さらに、ヒートシンクに溝を付けることで、ヒートシンクの体積を増やしつつ、エアーが抜ける構造となっている点も特徴的です。

──マザーボードにもエアーが当たらないと十分な冷却効果が得られないですね。

市川氏:そうですね。簡易水冷クーラーですと、ラジエーターの位置によっては、マザーボードにエアーが当たらない場合があります。ですが、このZEFT G29PBAですと、弊社のTUF Gaming GT501 White Editionを採用いただいていますので、マザーボードにもしっかりとエアーが行きわたるというわけです。

──ネットワーク周りも強化が図られているようですが。

市川氏:はい。最近はご家庭でも1Gbpsを超える回線を引けるようになってきたこともあり、LANの高速化の需要も高まってきています。もちろん、2.5GbE LANやWi-Fi 6の高い転送速度を活用するためには、対応したルーターが必要になりますが、最新世代のモデルですとこういった規格にも対応しています。ですので、ZEFT G29PBAを導入するにあたり、ネットワークも一新して高速化を図るといった使い方もいいかもしれません。

市川氏(写真左)からTUF GAMING Z690-PLUS WIFI D4の特徴の説明を受ける西川氏(写真中央)と中嶋氏(写真右)

──第12世代Coreプロセッサーが持つ特徴の1つにDDR5のサポートがありますが、今回、ZEFT G29PBAではDDR4を採用した理由を教えてください。

西川氏:お客様の需要を考えてDDR4を選択しています。今のところ、DDR5がどうしても必要というお客様はいらっしゃらないと思っています。なお、先ほどZEFT G29PBAのコンセプトとして余裕を持たせるという話があがりましたが、メモリー容量も16GBではなく32GBにしてあります。

市川氏:DDR3からDDR4へと移行するときもそうだったんですが、メモリーの規格が移行するタイミングでは、弊社はそれぞれのメモリーに対応したマザーボードを用意しています。というのも、メモリーモジュールの入手性が不透明な部分もあり、従来のメモリーモジュールで最新のCPUとマザーボードが動く環境を提供しています。

 今回も、DDR4からDDR5への移行期にあたりますので、DDR5ではなくDDR4に対応したマザーボードを用意しました。高速なDDR4メモリーは結構値が張りますので、それをそのまま使いたいと考える人もいらっしゃるはずです。そういった方にとっては、DDR4対応モデルは重宝していただけるはずです。いずれはDDR5が主流になっていくはずですので、次第にDDR4対応モデルは減っていくでしょう。

──GPUにGeForce RTX 3080 Ti(以下、RTX 3080 Ti)を選んだ理由をお聞かせください。

中嶋氏:弊社のBTOパソコンで、コストパフォーマンスを重視するお客様は「GeForce RTX 3070」を選ばれています。次に人気が高いのがこの「GeForce RTX 3080 Ti」と「GeForce RTX 3060 Ti」になります。CPUのi9-12900Kとのバランスを考えますと、GPUにはコストパフォーマンスが高いものよりは、高性能なものを組み合わせたいと考えました。そこでRTX 3080 Tiを選んだ次第です。RTX 3080 Tiであれば、性能にも余裕を持たせたということにもなります。ちょうど、ASUSさんのラインナップにもRTX 3080 Ti搭載のTUF Gamingシリーズがありましたので、今回のZEFT G29PBAではベストな選択だったと自負しています。

ビデオカードにはGeForce RTX 3080 Tiを搭載したTUF-RTX3080TI-O12G-GAMING(※標準変更品)が装着されている

──今回のZEFT G29PBAはOSがWindows 10ですが、Windows 11搭載のご予定はありますか?

西川氏:ZEFT G29PBAの発売時はWindows 10搭載モデルのみですが、11月11日にWindows 11が発売されるのを待って、Windows 11搭載モデルも用意する予定です。ZEFT G29PBAは、セキュリティー関連を処理するマイクロチップのTPM(Trusted Platform Module)などすべてWindows 11に対応した設定にしてあります。保証範囲外にはなってしまいますが、お客様がご自分の手でWindows 10からWindows 11へとアップグレードすることも可能です。

──今回の構成で価格はいくらぐらいになりますか?

西川氏:i9-12900KとRTX 3080 Tiだけでも結構な値段になりますので、どうしても高価になり、税抜きで40万円台後半になると思います。ですので、このZEFT G29PBAは、本格的なゲーミングモデルという位置付けになります。「ファークライ6」や「バトルフィールド 2042」など、今年の秋から冬にかけて話題作が登場します。このZEFT G29PBAであれば、それらのゲームをかなり快適にプレイできると思います。

──第12世代Coreプロセッサーに寄せる期待とかありましたら教えてください。

西川氏:弊社のBTOパソコンでは、AMDのRyzenの人気が長らく高かったのですが、Ryzen 5000シリーズが登場してから、インテルは第11世代、第12世代と2世代が経過しました。第11世代で弊社ではインテルがシェアを取り返す兆しは見えていたのですが、第12世代でそれが一気に進むのではないかと予想しています。弊社でテストした限りでは、i9-12900Kを採用したZEFT G29PBAは、かなり高い性能を発揮しましたので、性能を重視するお客様にぜひ選んでいただきたいですね。

──ありがとうございました。

 第12世代Coreプロセッサー搭載モデルでユーザーが気に掛ける点は、性能はもちろんのことだが、CPUやその周りのデバイスがしっかり冷えるかどうかではないだろうか。その点では、ZEFT G29PBAは十分なエアフローが確保されており、冷却面での心配は無用なようだ。ハイスペックでこだわりも多い分高価となるが、最新世代のCPUを使いたい人や、少しでも高いパフォーマンスが欲しい人にとって、このZEFT G29PBAは魅力的な選択肢になり得るだろう。

(提供:セブンアールジャパン)

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