VAIO株式会社としては初のAMDプロセッサーモデル
Ryzen採用で8万円以下から買える、「VAIO FL15」は家族用にポチりたい
構成を1本に絞り8万円切りの高コスパを実現
なんといっても注目は、CPUにVAIO株式会社としては初となるAMD Ryzen 3 4300U(2.7GHz~3.7GHz)を採用したこと。4コア/4スレッドでTDPは15W。AMD Radeon Graphicsを内蔵しており、十分な性能を発揮しつつコストを抑えられるプロセッサーだ。
メモリーは8GBを搭載し、ストレージは256GB SSDを内蔵。必要最低限の容量はしっかり確保されている。また、Wi-Fi 6に対応しているので、しばらくネットワーク周りで困ることはない。
光学ドライブは搭載していないが、今の時代ブルーレイやDVDメディアを使用する機会はほとんどないはず。また、インターフェースもVGA端子とLAN端子が省かれ、ボディーのスリム化にも貢献している。
電源はACアダプター経由になるが、USB Type-C端子がPDに対応しているので、USB経由での充電も可能となっている。
ワイヤレス周りはWi-Fi 6に対応し、Bluetooth 5.1に準拠。このあたりもワンランクスペックを落とすということもなく、今後を見据えて長く使える仕様となっている。
ディスプレーは15.6インチ液晶(フルHD)とVAIO S15とサイズは同じだが、スリムベゼルを採用することもあり、サイズは約358.7×20.5×239.2mmとひと回り小さくかつ薄く、重量は約1.85kgと約400gも軽い。もちろん、光学ドライブを搭載していないことが大きいが、この差は持ち運ぶ際の負担を軽減してくれる。
カラバリは、ファミリー向けにピッタリなホワイトのほか、シルバーとブラックが用意されている。ホワイトの場合、キートップもホワイト仕様なので、かなり見栄えがするはずだ。
キーボードは、テンキー付きのフルサイズ仕様。キーピッチは約19.05mm、キーストロークは約1mmで、テンキー部分は幅が狭いものの、タイピングはしやすいはず。静音性も高いので、みんな寝静まったときに作業しても迷惑をかけずにすむ。
もちろん、チルトアップヒンジなので、キーボード面に傾斜が付きタイピングしやすくなる。
タッチパッドは広めで、指触りも滑らか。ボタンが独立してあるので、ドラッグ&ドロップなどは確実に操作しやすい。
CPUやメモリー、ストレージなどの基本構成は1通りで、選択できるのはOSとカラバリ、Officeソフトの有無程度。このあたりは、自分なりにカスタマイズしたいという層には不満と感じるかもしれないが、あまりパソコンのことが詳しくなく、家族で使えてコスパのよいマシンを選びたいという人たちにとっては、迷う必要がないのでかえってありがたかいはずだ。
なおOSはWindows 10になるが、無償アップグレードによりWindows 11にできる。
気になるパフォーマンスをチェックしてみた
ということで、8万円切りという価格設定でどの程度の実力があるのかチェックしてみた。計測には基本的に、電源アダプターを接続した状態でWindowsの電源設定を「最も高いパフォーマンス」にしている。
まずは、定番のCPU性能を測る「Cinebench R23」を実行してみた。
結果は、マルチコアが3945pts、シングルコアが1093ptsだった。4コア/4スレッドでも4000に届きそうな結果に、思った以上に頑張っていると感じた。
続いて、アプリの実行性能を測る「PCMark 10」をチェックしてみた。
結果としてはスコア4000を超えてきており、Cinebenchと同様頑張っている。これなら過度なゲームやクリエイティブな作業だと厳しいが、一般的な作業なら十分快適に使えるレベル。実際に触ってみても起動も軽く、軽快に利用できた。
軽めの3Dゲームとして「ドラゴンクエストX ベンチマークソフト Ver.1.51」も実行してみた。設定はグラフィックが「最高品質」、フルスクリーン表示で、解像度を1920×1080と1280×720の両方を実施している。
結果としては、フルHDでスコアが7233と「とても快適」、HDがスコア11651と「すごく快適」となった。これなら軽めの3Dゲームなら楽しめるだろう。
もう1つ、ちょい重い「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」も試してみた。さすがに「最高品質」だと厳しいので、「高品質(ノートPC)」と「標準品質(ノートPC)」で計測している。
結果は、「高品質(ノートPC)」でスコア2851と「設定変更を推奨」、「標準品質(ノートPC)」でスコア3942とやはり「設定変更を推奨」となった。標準品質でも平均フレームレートが26.9455なので、ちょっと見直す必要がありそうだ。ただ、ベンチ画面を見ている限りだと、まったくダメということもなく、FPSゲーじゃなければプレイできるんじゃないという感じだった。
ストレージの性能もチェックした。「CrystalDiskMark 8.0.4」で設定を「NVMe」にして計測している。
結果はシーケンシャルリードが2491MB/秒、シーケンシャルライトが967MB/秒となった。NVMe SSDとしては標準的なタイプではあるが、アプリの起動に関しては十分早く感じた。
もう一つ、バッテリー駆動時間についても調べてみた。オフィス系アプリを一定間隔で実行する「PCMARK 10 MODERN OFFICE BATTERY LIFE」でチェック。Windowsの電源設定を「より良いバッテリー」にし、画面の輝度は10%にして計測している。
結果としては、8時間39分と公称値の約7.5時間を上回る結果となった。モバイルモデルではなく、家庭内で持ち歩いて使うタイプなので、決してそれほど長時間駆動である必要はないが、ある程度もってほしいところ。これなら、そう頻繁に電源接続しなくてもよさそうだ。
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