Snapdragon 888搭載でゲーム時の性能も非常に高いが
発熱はやや気になってしまう
性能面を確認すると、ハイエンドモデルということもあってチップセットはクアルコム製の「Snapdragon 888」を搭載。メモリーとストレージはモデルによって異なるが、最小でもメモリー8GB/ストレージ128GB、最大ではメモリー16GB/ストレージ256GBと、microSDスロットがないこともあってかなり余裕のある容量を備えていることがわかる。
では、性能がモノをいうゲームプレイはどうか。プレイできるゲームをいくつか試してみた限りでは、ディスプレー120Hz駆動のなめらかさもあって、ほかのSnapdragon 888を搭載するモデルと同様快適なプレイが可能だったのだが、気になったのは発熱だ。
Zenfone 8のパフォーマンスを全開にして負荷の高いゲームをプレイしていると、本体上部、横にして持った場合は左側が熱くなりやすく、Zenfoneシリーズのゲーム機能拡張「Game Genie」で確認すると47~48度くらいの熱を持つようだ。もちろんディスプレーやチップセットのパフォーマンスを落とせば熱の発生は抑えられるのだが、その分ゲームのパフォーマンスにも影響してくるのが悩ましい。
「原神」を最高解像度かつ60fpsでプレイし、Game Genieを呼び出したところ。本体温度が48度と、かなり高くなっていることが分かる
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ただZenfone 8は、ゲーミングスマートフォン並みの細かなパフォーマンス調整が可能となっている。実際Zenfone 8には、同社のゲーミングスマートフォン「ROG Phone 5」などと同じ「システムモード」が用意されており、特にここで「アドバンスト」を選ぶと、CPUやGPU、RAMの使い方までコントロールすることもできる。
そのバッテリーに関しては、容量が4000mAhとこのサイズとしては大きめ。30Wまでの急速充電に対応しているのも安心感がある。また従来のZenfoneシリーズと同様、充電速度を遅くしたり、あえてフル充電できないようにしたりする「バッテリーケア」も用意されており、バッテリーにかかる負荷を抑えて寿命を伸ばして利用できるのはメリットだ。
また通信機能を確認すると、デュアルSIM対応で5Gの利用も可能。ただ5Gの主要対応バンドを見ると、3.7GHz帯(n77/n78)はカバーされているが4.5GHz帯(n79)はカバーされておらず、ドコモのSIMで利用する際はエリアに注意が必要だ。
【まとめ】コンパクトさは大きなメリットだが熱には注意
Zenfone 8はフリップカメラを搭載した上位モデル「Zenfone 8 Flip」と比べるとインパクトが弱く、やや地味な印象も受ける。だがフリップカメラがない分、FeliCaに加えIP68の防水・防塵性能、そしてコンパクトなボディーを実現したことは大きなメリットといえ、コンパクトでハイエンドな5G対応のAndroidスマートフォンが欲しい人には有力な選択肢となるだろう。
ただ、16GBのメモリーを搭載するモデルを用意するなど性能面が非常に高い一方で、ゲームプレイ時の発熱が大きいのは、Snapdragon 888の宿命とはいえやや惜しいと感じる。本体がコンパクトなだけに発熱対策が難しかったと推測されるが、一方でパフォーマンスの細かな制御も可能なことから、高い性能をうまく生かすなら、用途に応じたカスタマイズで快適な利用環境を整えるのがいいだろう。
| ASUS「Zenfone 8」の主なスペック | |||
|---|---|---|---|
| ディスプレー | 5.9型有機EL(20:9) 120Hzリフレッシュレート対応 |
||
| 画面解像度 | 1080×2400 | ||
| サイズ | 約68.5×148×8.9mm | ||
| 重量 | 約169g | ||
| CPU | Snapdragon 888 5G(オクタコア) | ||
| 内蔵メモリー | 8GB | 16GB | |
| 内蔵ストレージ | 128GB | 256GB | |
| 外部ストレージ | ― | ||
| OS | Android 11 | ||
| 対応バンド | 5G NR:n1/n2/n3/n5/n7/n8 /n12/n20/n28/n38/n77/n78 LTE:1/2/3/4/5/7/8/12/17/18/19/20 /26/28/34/38/39/40/41/42 W-CDMA:1/2/4/5/6/8/19 4バンドGSM |
||
| CA対応 | ○(6CC) | ||
| 無線LAN | Wi-Fi 6 | ||
| FeliCa | ○ | ||
| カメラ画素数 | 64メガ(標準)+12メガ(超広角) イン:12メガ |
||
| バッテリー容量 | 4000mAh(最大30W充電対応) | ||
| 生体認証 | ○(画面内指紋、顔) | ||
| 防水・防塵 | ○(IP68) | ||
| SIM | nanoSIM×2 | ||
| USB端子 | Type-C | ||
| イヤホン | ○ | ||
| カラバリ | オブシディアンブラック、ムーンライトホワイト、ホライゾンシルバー | ||
| 発売時期 | 8月20日 | ||
| 価格(税込) | 7万9800円 | 9万2800円 | 10万8800円 |
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