このページの本文へ

CPUはRyzen 7 5800Xを採用、PCケースは「CoolerMaster MasterBox CM694 TG」

最新RTX 3070 Ti搭載でハイエンド構成でもお買い得感のある価格も魅力のゲーミングPC「ZEFT R37C」、拡張性高いPCケースを採用

2021年07月07日 13時00分更新

文● 宮崎真一 編集●八尋/ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

「ZEFT R37C」

 日本時間の6月9日、NVIDIAの新型GPU「GeForce RTX 3070 Ti」(以下、RTX 3070 Ti)の発売が始まった。このRTX 3070 Tiは、「GeForce RTX 3080」と「GeForce RTX 3070」の間に置かれるモデルで、NVIDIAはこの価格帯では最強の性能を誇るGPUだと自負している。そして、当然のことながらRTX 3070 Tiを採用したBTOパソコンも、各社から発売が始まっている。

 パソコンショップSEVENを運営するセブンアールジャパンのゲーミング向けデスクトップパソコン「ZEFT R37C」も、GPUにRTX 3070 Tiを採用しているが、果たしてのそのポテンシャルはどの程度なのかは気になるところだ。

 まずは、ZEFT R37Cがどのようなマシンなのか詳しくみていこう。

ZEFT R37C
https://pc-seven.co.jp/spc/13794.html
直販価格29万8980円(7月7日現在)

ZEFT R37Cの主なスペック
CPU Ryzen 7 5800X(定格クロック3.8GHz~最大クロック4.7Hz)、8コア/16スレッド、L3キャッシュ容量32MB
CPUクーラー SilverStone Technology PF240-ARGB-7R
グラフィックス ZOTAC GAMING GeForce RTX 3070 Ti AMP Holo(GeForce RTX 3070 Ti)マザーボード
マザーボード ASRock B550M Pro4(AMD B550チップセット)
メモリー PC4-25600 32GB(DDR4-3200 SDRAM、16GB×2)、スロット数4のうち2スロット使用
ストレージ 500GB M.2 SSD(Western Digital WD Blue SN550、NVMe)、1TB HDD(東芝 DT01、Serial ATA 6Gbps)
PCケース CoolerMaster MasterBox CM694 TG
光学式ドライブ DVDスーパーマルチドライブ(外付けUSB接続)
通信規格 有線LAN(1000BASE-T)、無線LAN(IEEE 802.11ax/ac/a/b/g/n)、Bluetooth 5.0
電源ユニット SilverStone ET750-G(定格出力750W、80PLUS GOLD認証)
OS Windows 10 Home(64bit)

Ryzen 7 5800Xを採用したアッパーミドル向けモデル
CPUや周辺デバイスの冷却に配慮した構成

全面がほぼメッシュ加工されたフロントパネル。上部には光学ドライブの姿も確認できる

 まずは、ZEFT R37Cの外観から紹介していこう。ZEFT R37Cは、ケースにCoolerMasterの「MasterBox CM694 TG」を採用。このMasterBox CM694 TGは、フロントパネルのメッシュ加工が特徴で、ブラックを基調に2本のシルバーのラインが入っているのが印象的だ。サイズはおよそ幅224×奥行493×高さ506mmと比較的大きいため、机上への設置は難しい人が多いかもしれないが、かなりあつかいやすいケースとなっている。

天板の前方に用意された各インターフェース。USB 3.0(Type-A)が左側、USB 3.1(Type-C)が右側に配置されている

 左側面は強化ガラスを用いた内部が見えるタイプ。そのサイドパネルを外して内部を確認してみると、さずがにこれだけのサイズなため、内部空間にはかなり余裕が持たされている。とくに目に留まるのが、拡張ベイの豊富さだ。MasterBox CM694 TGは、5インチベイが2つ、2.5/3.5インチ兼用ベイが6つ、さらに2.5インチベイが8つ用意されている。

サイドパネルを外して内部を確認したところ。内部空間はかなり広めに確保されている

3.5/2.5インチ兼用ベイはモジュラー型になっており、ドライブの増設も簡単に行なえる

上方には5インチベイの空きも確保されている

 カスタマイズ時にストレージを追加したり、これまで使用していたマシンのHDDやSSDを増設したりと、柔軟なアップグレードが可能だ。また、2.5/3.5インチ兼用ベイは、ドライブゲージがモジュラー型になっているため、ドライブの脱着が容易な点も見逃せない。

 CPUにはAMDの8コア/16スレッドタイプの「Ryzen 7 5800X」を採用しているが、これはGPUのRTX 3070 Tiがアッパーミドル向けのGPUという位置付けであるため、バランスを考慮してということなのだろう。CPUクーラーには、SilverStoneとセブンアールジャパンがコラボした簡易水冷タイプの「PF240-ARGB-7R」が装備され、ラジエーターは240mmクラスなので、冷却性能は申し分ない。

CPU-Z(Version 1.96.1)の実行結果

CPUクーラーは簡易水冷タイプのPF240-ARGB-7R。動作時は、ZEFTのロゴが浮かび上がる

 このラジエーターは天板に実装されているのに加え、MasterBox CM694 TGには前面に120mm角を2基、背面に120mm角を1基、それぞれファンを搭載。前面から背面へと抜けるエアフローがかなり強力に確立されている印象だ。CPUクーラーに簡易水冷タイプを用いると、周辺のデバイスの冷却がしっかり行なえるかが懸念されるが、ZEFT R37Cではそういった心配は無用だ。

天板に装着されたラジエーター

ラジエーターの2基のファンが点灯する様子が、天板のメッシュを通して確認できる

フロントパネルには120mm角ファンを2基搭載

 ビデオカードには、「ZOTAC GAMING GeForce RTX 3070 Ti AMP Holo」が搭載されている。このカードは、ブーストクロックが1830MHzとリファレンスから60MHz引き上げられたクロックアップモデル。「IceStorm 2.0」と呼ばれるオリジナルクーラーを採用し、長さが316.8mmで厚さは2.5スロット占有タイプとかなり大きめだが、ZEFT R37Cの場合はかなり余裕がある。

GPU-Z(Version 2.40.0)の実行結果

NVIDIAコントロールパネルからシステム情報を確認したところ

ビデオカードのZOTAC GAMING GeForce RTX 3070 Ti AMP Holo

 マザーボードは、AMD B550チップセットを搭載したASRock製「B550M Pro4」で、1000BASE-T対応の有線LANのほかに、Wi-Fi 6に対応した無線LANが備わっている点はトピックといえよう。マザーボードやビデオカード、CPUクーラーのLEDは、マザーボードに付属するアプリケーションの「ASRock Polychrome Sync」から、光り方や色などを一括制御することが可能になっている。

背面の様子。USB 2.0×2、USB 3.2 Gen.1×4、USB 3.2 Gen.2(Type-A)×1、USB 3.2 Gen.2(Type-C)×1と、USBは非常に豊富だ。なお、マザーボード側の映像出力端子は、ビデオカード側のものを使用するため利用できない

マザーボードの付属アプリケーションであるASRock Polychrome Sync。LEDの設定変更が可能だ

 また、システムメモリはDDR4-3200を32GB搭載、ストレージは500GBのM.2 SSDと1TBのHDDを装備と、ゲーミング用途で容量面での不安はない。電源ユニットは、SilverStoneの「ET750-G」を採用。定格出力が750Wで、80PLUS GOLD認証も取得しており、容量や品質も十分だ。

CrystalDiskInfo(Version 8.12.2)の実行結果

左がSSD、右がHDDのものだ

標準構成で価格は税込み29万8980円
高スペックながらもお買い得感は高い

 ZEFT R37Cの価格は、標準構成で税込み29万8980円と、ビデオカードの品薄が続いている中、これだけのスペックを備えながらも30万円でお釣りが来る価格設定は、かなり魅力的だ。Ryzen 7 5800XとRTX 3070 Tiという組み合わせは、ゲームにおいて高いパフォーマンスが期待できるが、果たしてどの程度なのか気になるところ。そこで、別記事では実際にテストを行い、ZEFT R37Cが持つポテンシャルを確かめてみたい。

カテゴリートップへ