アプリ導入後に表示されるダッシュボード画面は部屋のイメージで、天井にMFL2、壁にはエアコンやテレビ、掛け時計が配置され、MFL2内蔵のセンサーが測定した温度、湿度、部屋の明るさが中央に表示される。今回、購入した安価(2万9700円)なMFL2(MFL-1100S)では、テレビとエアコンの連携は2週間のトライアルは可能だが、使い続けるには別途ライセンス購入が必要だ。
また前述した大型リモコン上のボタンと連携する“みまもり”や“よびかけ”、“伝言”なども対応していない。これらの機能は上位機であるMFL-2100S(5万2580円)で対応する。当初から筆者の目的は天井からシンプルに音楽を流すことなので支障はないが、SNCの目論見通りにMFL2をIoT的なコントローラーとセンサーとして利用したいユーザーなら、価格的には1.8倍近い価格だが、当初から上位機種を選ぶこともありだろう。
さて筆者にとっては本題となるMFL2の音楽再生機能だが、輝かしいモバイルミュージック時代の“ウォークマン”やHi-Fiステレオ時代の“エスプリ”ブランドなどを想像してMFL2を購入すると、間違いなく期待を外される。MFL2はオーディオのソニーではなく、ネットワークのSNC社の製品だということを忘れてはならない。
スマホアプリ内のイコライザ機能で多少の音質調整は可能だが、もともと径46mmのフルレンジスピーカーではできることに限りがある。普段、カナル型イヤホンでガンガンと音楽を聴いているイメージでMFL2に期待してはいけない。あくまでヘアサロンや歯科医などの天井スピーカーでのBGM再生音を想像すれば、大きくは外れない。
筆者は、原稿書きやプレゼン作りの背景で構えることなく、音楽をダラダラとたれ流しするまさにBGM的に利用しているので、MFL2のサウンドにそれほど違和感も不満もない。しかしネット上にはご本家ソニー社の音響ブランドのイメージが先行したために生じた不満が、当然のごとく溢れている。

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