このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

このスマホ、ホントに買い? 話題のスマホ徹底レビュー 第291回

シャオミの新SIMフリー機「Mi 11 Lite 5G」は5G&FeliCa対応で、さらに軽くて 圧倒的コスパ

2021年07月06日 12時00分更新

文● 佐野正弘 編集●ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 シャオミが初投入したSIMフリー市場向けの5Gスマートフォン「Mi 11 Lite 5G」。充実した機能・性能を備えながら4万3800円とシャオミらしいコストパフォーマンスを誇るだけでなく、日本向けにFeliCa対応のカスタマイズを施しており、「おサイフケータイ」が利用できる貴重なSIMフリースマートフォンとなっている。その実力を検証してみよう。

6.81mm/159gと
薄さと軽さが際立つボディー

 まずは本体だが、ディスプレーは6.55型と大画面で、有機ELを採用することによりサイズは約75.73×160.53×6.81mm、重量は159gという薄さ・軽さを実現している。実際に手に取ってみると明らかに薄く、軽いと感じ、重量化が進む最近のスマートフォンの中では貴重な存在といえそうだ。

Mi 11 Lite 5Gの前面。ディスプレーサイズは6.55型と大きいが、手にするとかなり軽いと感じる

側面から見たところ。7mmを切る薄さで、カメラ部分の出っ張りも小さく抑えられている。なお電源キーには指紋センサーが備わっている

 背面に目を移すと、カメラ部分の出っ張りはそれほど大きくなく、さらさらして指紋が付きにくい素材感も好感が持てる。ただ本体の軽さに加え「シトラスイエロー」に「ミントグリーン」とポップなカラーが多いこともあって、所有感や高級感といった部分ではやや弱い印象も受け、このあたりは好みが分かれる所かもしれない。

背面はかなりシンプル。FeliCaのアンテナは前面から見て本体左上にある

 一方の側面は、Googleアシスタントキーもなくかなりシンプルな構成。指紋センサーは電源キーと一体というスタイルで、デザインを損なわず指紋認証ができる点はメリットといえるが、有機ELを採用しながらディスプレー内蔵型のセンサーを採用しなかったのは、コスト面の影響もありそうだ。

 底面には充電などに用いるUSB Type-C端子が搭載されており、33Wの急速充電に対応。バッテリー容量は4250mAhと比較的大容量だが、専用の急速充電アダプターが搭載されている。対応するACアダプターを持たない人にとっては、コスト的にもメリットといえるだろう。

底面にはUSB Type-Cの端子とSIMスロットが備わっている

カメラは3眼、動画の新機能はややクセあり

 続いてカメラだが、6400万画素/F値1.79の広角カメラと、800万画素/F値2.2の超広角カメラ、500万画素/F値2.4のマクロカメラの3眼構成となっている。最近のミドルクラスのスマートフォンとしてはスタンダードな構成だ。

カメラは広角、超広角、マクロの3眼構成。最近のミドルクラスのスマートフォンでは一般的な構成だ

 実際の撮影で主に使用するのは広角・超広角の2つのカメラになると思われるが、広角カメラは高い画素数を生かし、4つの画素を1つの画素として扱う「4-in-1スーパーピクセル」を採用。より明るく精細な写真を撮影できるようになっているが、すべての画素を使っての撮影も可能だ。

広角カメラで撮影した写真。雨天時の撮影のため明るいとは言えない状況下だが、細部もしっかり捉えられている

同じく広角カメラで撮影した写真。下の超広角カメラの写真と比べ、明るく撮影できているのが分かる

 一方の超広角カメラは画角119度と、広範囲を見渡すことが可能。シーンによってはやや歪みも感じられるが、同クラスの機種のカメラと大きくは変わらない印象だ。

上の写真と同じ場所から超広角カメラで撮影。F値の違いもあって広角カメラよりやや暗めとなるが、こうした構図では歪みはあまり目立たない

 なおマクロカメラは画面下部のズームを切り替えるのではなく、画面上部のメニューから呼び出す仕組みなので、慣れていないとやや分かりにくい印象も受ける。使用頻度が多い訳ではないことから大きな問題はないのだろうが、やや改善がほしい所だ。

マクロカメラで撮影した写真。500万画素とやや画素数が高いので、200万画素のモデルより細かくソフトな表現ができる

マクロカメラを使う場合は、画面上部のメニューから「スーパーマクロ」を選ぶ必要があり、慣れていないと少々分かりにくい

 動画に関しても、最近搭載機種が増えている「デュアルビデオ」や、シャオミ製スマートフォンではおなじみの、エフェクトを付けた短時間動画を撮影できる「VLog」モードに加え、新たに「ワンクリックAIシネマ」機能が搭載されている。これはカメラアプリから「もっと見る」→「ムービー効果」と選んで利用できる機能で、人物が背景に引き込まれるかのようなズーム効果をもたらす「マジックズーム」や、動画の一部を止める「フリーズタイム」など、5種類の特殊効果を付けた映像を簡単に撮影できるというものだ。

「ワンクリックAIシネマ」は端末内では「ムービー効果」という名称。手軽に特殊効果を付けた撮影が可能だが、環境が整っていないと思うような効果が得られないので注意

 ただ実際に試してみると、人物が入ることが前提であったり、暗い場所でないとうまく効果が得られなかったりするなど、撮影シーンが限られていることが多い。使用する前に環境を整える必要があることからVLogモードなどと比べると手軽に使える訳ではなく、動画の表現に強くこだわる人向けの機能といえそうだ。

 フロントカメラは、2000万画素/F値2.24と、比較的高い性能を持つ。目や鼻、唇など顔のパーツごとに効果を施すことができるほか、仮想的なメイクも施すことが可能なので、セルフィーにこだわる人は有効活用するといいだろう。

フロントカメラは2000万画素。ビューティ機能は顔のパーツ毎に調整できるほか、「Makeup」で仮想的にメイクを施すこともできる

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン