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Apple M1搭載で大幅性能アップの「iPad Pro」&カラフル7色「iMac」特集 第29回

約4割速い「M1搭載iPad Pro」旧モデルユーザーから見てもうらやましい進化だ

2021年05月19日 22時00分更新

文● 西田 宗千佳 編集●飯島 恵里子/ASCII

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5Gは「今年のモデルなら欲しい」要素

 最後に、今回のモデルの注目点でもある「5G」についても検証しておきたい。

 2021年モデルの場合、11インチも12.9インチもセルラー内蔵モデルでは5Gが採用された。スマホもどんどん5Gが中心になっているから、ハイエンドタブレットであるiPad Proが5G対応するのは自然なことではある。

 仕様的にみると、日本で使える各社の5Gの周波数帯に対応しつつ、ミリ波は搭載していない。まだ5G自体が普及期であり、より多くの知見・ノウハウを必要とするミリ波は時期尚早……というところだろうか。搭載して欲しかったのは事実だが、今はなくてもそこまで大きな影響はない。

 ではパフォーマンスはどうか? 東京・五反田の5Gエリアで比較してみた。

 結果はシンプル。ちゃんと5Gで通信ができる環境の場合、4Gの倍以上のダウンロード速度が期待できる。さらに、アップロード速度は4Gの10倍だ。こうした数値は環境によって大きく左右される点にはご注意いただきたいが、これだけの差が出るなら満足、というところではないだろうか。

5Gの2021年モデルと4Gの2020年モデルで通信速を比較。ダウンロードは倍、アップロードは10倍と大きな差が生まれた

 実のところ、4Gモデルはすでに用意されていないし、5Gになったからといって急に大幅値上げがあったわけでもない。予算に余裕があるなら、セルラーモデルを選ぶことをお勧めしたい。実際、Wi-Fiに頼らずに通信できるのは快適なものだ。5Gが普及して本当にどこでも高速通信できるようになるなら、その価値はさらに高まるだろう。

 

筆者紹介――西田 宗千佳

 1971年福井県生まれ。フリージャーナリスト。 得意ジャンルは、パソコン・デジタルAV・家電、そしてネットワーク関連など「電気かデータが流れるもの全般」。主に取材記事と個人向け解説記事を担当。朝日新聞、読売新聞、アエラ、週刊東洋経済、月刊宝島、PCfan、YOMIURI PC、AVWatch、マイコミジャーナルなどに寄稿するほか、テレビ番組・雑誌などの監修も手がける。近著に、「ソニーとアップル」(朝日新聞出版)、「ソニー復興の劇薬 SAPプロジェクトの苦闘」(KADOKAWA)などがある。

 

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