ソニー「α1」で猫を撮るシリーズ最終回はいきなりのアウトドアバトル! いやあ、α1って猫瞳AFがよく効くし、瞳が見えてなくてもリアルタイムトラッキングAFが賢いし、一度捉えたらあとは連写って感じで、撮っててめちゃ気持ちいい。
なんだろな、一眼レフ独特のミラーとシャッターがめまぐるしく働いてその振動を手に感じながら連写するという気持ちよさもあるのだけど、α1ならではの完全デジタル無音連写のめちゃ未来感には別の気持ちよさがあるのだ。
α1に超望遠レンズを付けて野鳥を撮影した帰宅途中、ちょいと寄り道して猫がよくいる狭い路地へ向かうと、フェンスに囲まれた道路予定地の中という安全な場所でくつろいでる猫たちが。そして、1匹のハチワレにそーっと近づくキジシロあり。これはシャッターチャンスだ、とα1を連写モードにして構えると、後ろから近づいていきなりパクッ。 それが冒頭写真。いやもう、リアルタイム猫瞳AFのおかげで慌てることなく決定的瞬間を捉えられたのだった。これはヤバいカメラである。価格もヤバいけど性能もヤバい。
そして遠く離れた場所から猫たちのバトルだかプロレスだかじゃれあいだかを楽しませてもらったのだった。反撃に出たハチワレが押し倒して「ふぅ」と一息つくまでをどうぞ。
いやあ猫プロレス面白い。それをちゃんと撮れるα1すごい。最初に襲った方はというと、こちらも満足して落ち着いたのだった。
この近所の人以外は通らないような農地と住宅地の裏道一帯は、ガレージに猫スペースを用意してるおうちが猫たちを世話をしているようで(と、通りがかった近所のじいさまが教えてくれた)、猫たちがのびのびと遊んでるほかにも、ちらほらと見かける。黒猫は警戒心が強く、フェンスの中の日陰で寛ぎ中。
行き止まりの生活道路ではど真ん中に猫がちょこん。
よくみると右奥に別の猫がいて見つめあってる。郊外ならではの光景だ。いやあ、楽しかった。
α1で猫を撮ろう編の最後は夜猫。高感度作例にと夜の滑り台を撮ってたら、なんか不自然な白いかたまりがあったのである。猫のような気もするし、でも動かないし、ふだん非常に暗い住宅地の公園なのでいろんなものを猫と誤認すること多いから慎重にファインダーを覗いてみる。ミラーレス一眼のEVFは実際に撮影される明るさで映像を表示してくれるので、肉眼より明るく見えるのだ。
そしたら猫。そーっと這いつくばって近づいて、暗くても猫瞳AFがちゃんと働いてえらいなあと思いながら撮ったのがこちら。街灯が向かって右側にあるので顔にいい感じに陰影が出てくれた。
α1ってフラッグシップ機だけあって、本体価格は約75~80万前後。おいそれと手が出る値段ではないけれども、さすがだわ。フラッグシップ機は超高性能だけどデカくて重い、というイメージがあるんだけど、α1はα7や9とあまり変わらないサイズなのも機動力が大事な猫撮りにはいい。
動物(猫とか馬とか鳥とか)撮る人には危険なカメラ。連写速度と画素数は半分でいいので、廉価版でないかしら。
■Amazon.co.jpで購入
-
古地図とめぐる東京歴史探訪 (SB新書)荻窪 圭(著)SBクリエイティブ
-
デジタル一眼レフカメラが上手くなる本 基本とシーン別の撮り方60上原 ゼンジ、桃井 一至、荻窪 圭(著)翔泳社
-
古地図でめぐる 今昔 東京さんぽガイド荻窪 圭(著)玄光社
筆者紹介─荻窪圭
老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/
この連載の記事
-
第900回
デジカメ
2024年のお気に入り猫撮りカメラはソニー「α7C II」 画作りもカスタマイズ性も良好で散歩の友にぴったり! -
第899回
デジカメ
フラッグシップ機も入門機も! 今年登場のミラーレス一眼で撮った猫写真で2024年を振り返る -
第898回
デジカメ
スマホカメラは年々レベルアップ! ハイエンド機で撮った猫写真で2024年を振り返ってみた -
第897回
デジカメ
ミニドローン「HOVERAir X1 Smart」で猫と遊んでみた! 猫は興味津々で画質もなかなかいい -
第896回
デジカメ
速いAFのおかげで撮りやすい! チャーミングでほほえましい猫のあくびの瞬間を集めてみた -
第895回
デジカメ
ニコン「Z50II」はベーシックながら動く猫もしっかり撮れる“ちょうどいい”ミラーレス一眼だ -
第894回
デジカメ
寒くなる折、猫が気持ちよさそうに撫でられてる暖かそうな“ほっこり写真”を集めてみた -
第893回
デジカメ
さすがフラッグシップ! キヤノン「EOS R1」は猫の一番いい瞬間をピシッと撮ってくれた -
第892回
デジカメ
ライカ風の画作りが楽しめる「Xiaomi 14T Pro」 動いてる猫もブレずに撮れて独自のフィルターも効果的! -
第891回
デジカメ
軽くて小さい富士フイルム「X-M5」が登場! いろんな猫をいろんな「フィルムシミュレーション」で撮ってみた -
第890回
デジカメ
プロ向け動画カメラ、パナソニック「LUMIX DC-GH7」の4K動画から一番カワイイ瞬間を切り出した! - この連載の一覧へ