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CPUにはRyzen 5 5600X搭載、高性能でバランスのいい構成も魅力

ASRock製マザーボード&RX 6700 XT搭載カードをNZXT H510に搭載、AMDで揃えた高コスパゲーミングPC「ZEFT RX31HE」

2021年04月28日 13時00分更新

文● 宮崎真一 編集●八尋/ASCII

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「ZEFT RX31HE」

 AMDがミドルレンジ向けGPU「Radeon RX 6700 XT」(以下、RX 6700 XT)がリリースされ、PCパーツ市場は賑やかさを増している。とくにボリュームゾーンにおいて、ユーザーに新たな選択肢ができたことは喜ばしいことだ。それは、BTO市場も同様で、RX 6700 XTを採用したリーズナブルなゲーミング向けモデルが各社から登場している。

 パソコンショップSEVENを運営するセブンアールジャパンから発売されたゲーミング向けデスクトップパソコン「ZEFT RX31HE」もその1つで、ビデオカードにASRockのRX 6700 XTを搭載する「Radeon RX 6700 XT Challenger D 12GB」を採用したモデルだ。では、このZEFT RX31HEはどのようなマシンなのか、まずはスペックや外観を紹介していこう。

Ryzen 5 5600XにRX 6700 XTとAMDプラットフォームでそろえた注目のモデル

 ZEFT RX31HEは、CPUに6コア/12スレッドタイプの「Ryzen 5 5600X」を採用。Ryzen 5 5600Xは、定格クロックが3.7GHz、ブースト時の最大動作クロックが4.6GHzと、ゲーミング用途では十分なスペックとなっている。

 CPUクーラーには、CPUパッケージに付属する、いわゆるリテールクーラーの「Wraith STEALTH」が装着されている。Wraith STEALTHは、簡易水冷モデルほどの冷却性能はないものの、このクラスのCPUであれば十分に冷却でき、静音性も比較的良好だ。このZEFT RX31HEには、BTOで簡易水冷クーラーも用意されているので、将来的なCPUのアップグレードを視野に入れるのであれば、そちらを選択するとよいだろう。

CPU-Z(Version 1.96.0)の実行結果

CPUクーラーはCPUのリテールパッケージに付属するWraith STEALTHを搭載

 ビデオカードには、先述したとおりRX 6700 XT搭載のRadeon RX 6700 XT Challenger D 12GBを採用。このモデルは、動作クロック設定はリファレンス仕様だが、ミドルレンジ向けながらもグラフィックスメモリは12GBも用意されている点は魅力的。また、2基のファンはアイドル時に回転を停止する仕様で、負荷時の動作音も抑えめだ。

GPU-Z(Version 2.38.0)の実行結果

ビデオカードのRadeon RX 6700 XT Challenger D 12GB。カード長は269mmで、補助電源コネクタは8ピン×2仕様

 マザーボードには、AMD B550チップセットを搭載したASRockの「B550M Pro4」を搭載。microATXフォームファクターのマザーボードであるため、拡張スロットこそ少ないものの、ゲーミング用途で困ることはまずないはずだ。っさらに、ストレージには、M.2タイプのSSDを500GB搭載。SSDにはCFDの「CSSD-M2B5GPG3VNF」が採用され、PCIe 4.0に対応している点は注目しておきたい。PCIe 4.0の転送速度は16Gbpsと、PCIe 3.0の2倍を実現しており、SSDでその転送速度の恩恵が得られるのはうれしいところだ。

CrystalDiskInfo(Version 8.12.0)の実行結果

 そして、これらのデバイスを支える屋台骨となる電源ユニットには、SilverStone製「ET750-G」を採用。このET750-Gは、80PLUS GOLD認証を受けた高品質なモデルで、ストレージの増設などやビデオカードのアップグレードにも十分な電源容量を誇っている。

 それでは、ZEFT RX31HEの外観をみていこう。ケースには、NZXT製「H510 White」を採用しており、無味乾燥なフロントパネルが印象的だ。まさに白一色というカラーリングの中、左側面のサイドパネルには強化ガラスを用いることで、内部が見える構造になっている。ZEFT RX31HEでLEDが点灯するのは電源ボタンぐらいなのだが、ビデオカードをアップグレードする場合などで、強化ガラスを用いたサイドパネルが活きてくる場面もありそうだ。このH510 Whiteは、高さが460mmとさほど大き過ぎずあつかいやすい。

白一色が印象的なH510 Whiteのフロントパネル。シンプルだが、スタイリッシュなデザインで人気を博しているケースだ

 さて、天板のフロント側にはサウンド入出力端子とUSB 3.1 Gen.2 Type-C、USB 3.1 Gen.1 Type-Aを装備。Type-Aの端子は2基ほしかったところだが、アクセスし易さを申し分なく、使い勝手は上々だ。

天板に用意されたインターフェース。USBはType-AのほかにType-Cも用意されている

 内部を見ていくと、ビデオカードが比較的短めなのに加えて、CPUクーラーの背が低いこともあり、内部空間はかなりスッキリした印象。パーツのアップグレードやメンテナンスは、かなり行ないやすい印象を受けた。3.5インチシャドウベイは、底面側に2つ用意されているほか、2.5インチベイシャドウベイはマザーボードベースの裏側に2つ用意され、いずれも右側面からアクセスしやすい位置で、HDDやSSDの増設は容易だ。

比較的コンパクトなケースだが、内部空間はかなり広めに確保されており、メンテナンスも容易だ

 さらに、天板と背面側に120mm角ファンを備えており、しっかりとしたエアフローが確立されている。それに加えて、電源ユニットの吸気孔にあたる箇所には着脱可能だ防塵フィルタも装着されており、メンテナンス性も高い。

ASRockでそろっている点もポイントが高い
ミドルレンジ向けモデルとして有力な選択肢

 AMDプラットフォームでまとめられたZEFT RX31HEだが、マザーボードとビデオカードがASRockでそろっている点に魅力を感じる人もいることだろう。ZEFT RX31HEの価格は20万円(※要確認)ほどとお買い得感が高く、将来的なアップグレードを視野に入れたベースモデルとして有力な選択肢であることは間違いない。ハイエンドモデルまでの予算は用意できないものの、ある程度のコスト内で高性能なゲーミング向けパソコンがほしいと考えるのであれば、このZEFT RX31HEはかなり気になるモデルではないだろうか。

 では、このZEFT RX31HEはゲームでどの程度のパフォーマンスを発揮するかは気になるところ。次回は、プレイアブルなフレームレートが得られるのか、実際にテストを行ない確かめてみたい。

試用機の主なスペック
CPU Ryzen 5 5600X(3.7GHz~最大4.6GHz)、6コア/12スレッド
CPUクーラー AMD Wraith STEALTH
グラフィックス ASRock Radeon RX 6700 XT Challenger D 12GB(Radeon RX 6700 XT)
メモリー 16GB PC4-25600(DDR4-3200 SDRAM、8GB×2)、スロット数4のうち2スロット使用
ストレージ 500GB M.2 SSD(CFD CSSD-M2B5GPG3VNF、PCIe 4.0x4)
マザーボード ASRock B550M Pro4(AMD B550チップセット)
PCケース NZXT H510 White
通信規格 有線LAN(1000BASE-T)
電源ユニット SilverStone ET750-G(定格出力750W、80PLUS Gold認証)
OS Windows 10 Home(64bit)

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