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SUPER GT 2021シーズン GT300クラスレースレポ 第1回

2021年のSUPERGT GT開幕! GT300は昨年王者のリアライズ日産自動車大学校GT-Rが制す!

2021年04月17日 15時00分更新

文● 吉田 知弘 写真●加藤智充 編集●ASCII

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2021年のSUPER GT開幕戦は
昨年の王者が獲得!

 国内最高峰のツーリングカーレースとして知られるSUPER GTの2021シーズンが、4月10~11日に岡山国際サーキットで開幕した。

 昨年は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、大幅にスケジュールが変更され、岡山国際サーキットでの開催も断念する形となってしまった。ただ、2021年に関してはパドックの一般入場禁止や場内でも様々な感染防止対策を講じるなどして、開催が実現。またレースウィーク中は天気も良く、決勝日は多くのファンの熱気に包まれた中でレースが行われた。

 今年もGT500・GT300クラス合わせて44台がエントリーしたが、GT300クラスは大激戦の展開となった。ポールポジションを獲得したのは11号車 GAINER TANAX GT-R(平中克幸/安田裕信)だったが、序盤から2番手の52号車 埼玉トヨペットGB GR Supra(吉田広樹/川合孝汰)が1秒以内に迫る走りをみせプレッシャーをかけていったが、11号車のスタートドライバーを務めた安田が粘り強くポジションを死守し、レース中盤に入った。

11号車 GAINER TANAX GT-R

ポールを獲得した11号車ドライバーの平中克幸/安田裕信

ショーン・ウォーキンショー(左)とコンビを組む、ジャン・アレジと後藤久美子の息子ジュリアーノ・アレジ(右)。GT参戦が大きな話題になった

ジュリアーノは35号車 arto RC F GT3をドライブする

 このまま後半スティントも2台の争いになるかと思われたが、33周目にGT300クラスの1台が1コーナーがスピンを喫し、コース脇に立ち往生してしまう。ここで、セーフティカー導入を警戒し、上位陣が一斉にピットイン。GT500クラスでも同様の動きがあり、ピットレーンは一時的に大混乱となった。

セーフティーカー時のピットインで大逆転が!

 各チームの予想が的中し、34周目にセーフティカーが導入された。11号車はライバルよりピットインのタイミングが遅れたことが影響し4番手に後退してしまう。代わりにトップに立ったのは昨年のGT300チャンピオンである56号車 リアライズ日産自動車大学校GT-R(藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)。ピットストップのタイミングに加え、メカニックの迅速な作業が功を奏しての逆転劇だった。

 40周目にレースが再開され、一気に後続との差を広げたかった56号車だったが、2番手の65号車 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/菅波冬悟)をはじめ、52号車、11号車が背後にピタリとつける状況が続いた。

 一瞬のミスでポジションを落としてしまうというプレッシャーの中、56号車の後半スティントを担当したオリベイラは冷静なドライビングを徹底。GT500との混走もあり、何度か窮地に陥るが、必死にトップを守りきり、最後は0.454秒差で逃げ切り、2021シーズンの初戦を制した。2位には65号車、3位には52号車が続き、終わってみれば昨年チャンピオン争いを繰り広げた3台が表彰台を分け合った。

ベテランのテクニックで逃げ切った
JPオリベイラ選手

 緊張感満載だった後半スティントを担当したオリベイラは「ずっとミラーをチェックしながらの走行だった。最後は温存したタイヤを使い切って逃げることができた。とにかくすごいレースだったけど、勝つことができてよかった。ヨコハマ、日産、KONDO RACINGのみんなにありがとうと言いたい」とレースを振り返った。

 2年連続のGT300チャンピオンに向けて、幸先の良いスタートを切った56号車。今やGT-R GT3使いとして各カテゴリーでも注目されるようになった藤波は「これからタフなシーズンになると思いますが、ポイントの取りこぼしをしないよう確実にやっていきたいです」と、意気込みを語っていた。

開幕戦を優勝で飾った2020年チャンピオンの藤波清斗選手(左)と、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ選手(右)

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