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松村太郎の「アップル時評」ニュース解説・戦略分析 第139回

アップル「HomePod」後継機の登場に期待してしまうワケ

2021年04月06日 09時00分更新

文● 松村太郎 編集● ASCII

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●U1チップの存在

 HomePod miniは、HomePodほどリッチなオーディオ環境を備えていませんが、別の可能性もいくつか存在しています。その1つが、U1チップの搭載です。

 U1チップは、iPhone 11シリーズから搭載されたUWB(Ultra-Wide Band:超広帯域無線通信)で通信できるチップです。現在iPhone 11シリーズ、iPhone 12シリーズ、Apple Watch Series 6に搭載されており、HomePod miniはU1チップを搭載する第4のデバイスとなりました。

 UWBは、5m程度の範囲までミリ単位の測距と方向の検出ができる技術で、自動車のキーレスエントリーや、車内の置き忘れ検出などに活用されています。

 iPhone 11登場当初は、AirDropの際、iPhoneを相手の方に向けてファイルを送るUIを実装しました。iPhoneやApple Watchを自動車の鍵にする技術「CarKey」についても当初はNFCで実現しますが、将来的にはUWBを用いることになります。

 HomePod miniには現在、iPhoneをHomePod miniに向けて近づけていくと振動が大きくなっていき、iPhoneとのペアリングをアシストするUIが画面上部にあらわれるという仕組みがあります。

 もちろん、iPhoneのコントロールセンターから音楽の出力先をHomePod miniに設定することはできるのですが、より直感的に音楽再生をスピーカーに移行させる仕掛けとしては分かりやすいといえます。

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