●U1チップの存在
HomePod miniは、HomePodほどリッチなオーディオ環境を備えていませんが、別の可能性もいくつか存在しています。その1つが、U1チップの搭載です。
U1チップは、iPhone 11シリーズから搭載されたUWB(Ultra-Wide Band:超広帯域無線通信)で通信できるチップです。現在iPhone 11シリーズ、iPhone 12シリーズ、Apple Watch Series 6に搭載されており、HomePod miniはU1チップを搭載する第4のデバイスとなりました。
UWBは、5m程度の範囲までミリ単位の測距と方向の検出ができる技術で、自動車のキーレスエントリーや、車内の置き忘れ検出などに活用されています。
iPhone 11登場当初は、AirDropの際、iPhoneを相手の方に向けてファイルを送るUIを実装しました。iPhoneやApple Watchを自動車の鍵にする技術「CarKey」についても当初はNFCで実現しますが、将来的にはUWBを用いることになります。
HomePod miniには現在、iPhoneをHomePod miniに向けて近づけていくと振動が大きくなっていき、iPhoneとのペアリングをアシストするUIが画面上部にあらわれるという仕組みがあります。
もちろん、iPhoneのコントロールセンターから音楽の出力先をHomePod miniに設定することはできるのですが、より直感的に音楽再生をスピーカーに移行させる仕掛けとしては分かりやすいといえます。
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