IPSパネルで240Hz対応の「FI27Q-X」は27インチゲーミング液晶の大本命!
AdobeRGB100%とHDR 400に対応
色再現性のポテンシャルが高い
カラーモードにはスタンダードやAORUS、FPS、RTS/RPG、映画、リーダー、sRGBなどが用意されている。設定モードによって調整可能項目が変化するが、まずはスタンダードでチェックしていくといいだろう。ほとんどのモードが6500K基準で、もっぱらゲーム向けのモードだ。AORUSモードは派手路線で、キーカラーであるオレンジの出が気持ちよくなるといった具合。
AdobeRGB100%にまで対応するとあるが、チェックシートは存在せず、パネルのポテンシャルとしてそうある認識になる。といっても最近は極端に色がズレたパネルとの遭遇率は下がっており、ゲームが主流とするsRGB色空間でのゲーミングはなんら問題がない。カラーモードにはスタンダードとAORUS、sRGBモードなどがあり、まずは変更してみて、自分の目にフィットする色合いを見つけるといいだろう。
使用上の注意点としては、Windows側の色管理仕様からするとAdobeRGBとゲームの相性はとても悪く、ゲームクライアントの多くはsRGBを想定して作られたコンテンツであり、ゲームクライアントのほとんどはカラーマネージメント機能を搭載していない。
そのため、見た目上の色はマッピングの違いから派手派手しくなるが、それは制作側が意図した色ではない。もちろん、色は個人の趣味の世界なのでOKならばそれでいいのだが、その辺の解決策としてsRGBモードがある。
これはハードウェア側の色域をsRGBに制限し、かつ知覚的に変換するもので、おおよそsRGBでの見え方になるモードだ。似た価格帯の製品でよくある機能で、製品によってはまともに機能していないこともあるが、本製品の場合は違和感なくsRGB的な表示になる。
フォトモードでスクリーンショットを撮りたいなと思ったときに使用してみるのもいいし、Windowsのエクスプローラーや壁紙、純正ビューワー「フォト」の色などがどキツくなったと感じたのあれば設定してみるといいだろう。
もうひとつ、HDRモードをオンにした状態で楽しむのも方法のひとつだ。本製品はDisplayHDR 400に対応しており、BT.709(sRGB)を見る分にもほどよい。ただDisplayHDR 400の場合、DisplayHDR 600/1000に比べて、気持ち黒が浮いていると感じやすくはある。
念のため。AdobeRGBのカバー率が高いため、写真などの用途にもOKかと考えた人もいるハズだが、一応はOKといえる。ガンマや色温度の調整値がおおざっぱで、ちょっと面倒ではあるが、その辺の手間と経費で落とせる価格帯のパネルであることを加味して割り切れるならばアリだ。
120cd/m2の場合、ほぼフラットに6500Kが出ていたが、160~200cd/m2あたりから、ブレ幅が大きくなっていた。ロットによってはホームランの可能性もあるが、シビアに色を扱う作業には向かないだろう。そういった用途に対しては簡易的な製品であると思っておいたほうがいい。
もちろん、写真や動画編集のサブパネル、ゲームではメインパネルといった運用にはとても◎。写真編集用のパネルはもっているが、応答速度が遅くてゲーム中に呪詛が漏れるというのであれば、本製品は肥えた目にちょうどいい。
ディスプレーは長く使うものだからこそ
良いものを選んでおきたい
FI27Q-Xは、2020年からよく目にするようになったゲーム向けの要素を詰め込んだハイスペックなディスプレーだ。IPSパネルを採用するゲーミングディスプレーとしては最強といえる。
WQHDで、グラフィック設定を高めたままハイフレームレートにしようとするとハイエンドなPC環境が必要となる。そのため、この液晶ディスプレーの性能を活かせるPCパワーがないと考える人もいるだろう。
ところが、ほとんどの人がディスプレーの更新サイクルは4~5年、場合によっては6年以上だろう。PCの更新サイクルより長いため、今現在はオーバースペックと感じても、PCを買い換えるころにはこの液晶にしておいて良かったと思う日が来るはずだ。そういった視点で本製品を選ぶと、環境更新をしてもパネルの性能が負けないで済みやすい。
もちろん、画質よりもリフレッシュレートを取る場合にもよく、ガッツリFPS/TPSを楽しむ人にもオススメできる。ともあれ、店頭でチェックするチャンスがあれば、まずは実機をいじってみてほしい。応答性はもちろん、ハード/ソフトの操作性もよく、気に入る人が多いだろう。
(提供:GIGABYTE)
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