■ハイコーキはなぜ「沼」にならなかったのか
充電式工具はバッテリーによる囲い込み商売の側面が大きい。レンズ交換式カメラのように、メーカーが違えばバッテリーのマウントも違う。どのメーカーのバッテリーを買えば、どれくらい使い回しが効くのか。そして将来性はどうなのか。そこが大きな悩みどころだが、これは対応アイテムの多さでマキタが圧倒してきた。
そして一度マキタを買ってしまうと、同じバッテリーが使えるからというので、今すぐ必要のないものまでポチポチ買い揃えるようになる。これがかの有名な「マキタ沼」と呼ばれる現象だ。コーヒーメーカーはもとより、カフェポッドまで純正部品として用意している工具メーカーは他にない。そう思うとつい買ってしまうのだ。全種。
ハイコーキにはそうした沼要素が薄い。だから安心とも言えるが、囲い込みができていない結果でもある。コーヒーメーカーのような不要不急の企画は、いろいろな意味で余裕がなければ実行できないものだと思う。
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