ファーウェイが12月16日、開発を進めてきた独自OS「Harmony OS」のスマートフォン向けベータバージョンを公開した。2021年には多数の端末で採用するという。いよいよ、Androidと袂を分かつことになってしまうのだろうか。
すでにIoTや情報家電に搭載していたファーウェイの独自OS
ついにスマホ向けバージョンの開発者向けベータを発表
「Harmony OS」はファーウェイが2019年8月に正式に発表した独自OSだ。Hongmeng(鴻蒙OS)という名称で呼ばれていたこともあり、米中貿易戦争激化でグーグルの「Google Mobile Services」を搭載できなくなったファーウェイが、その対応策としてスマホ向けバージョンも開発した形となる。今秋のイベントではバージョン2を発表している。
米国の動きをにらみながらではあった。今年2月の段階においては、コンシューマービジネスグループCEOのRichard Yu氏は、グーグルのエコシステムに乗っかることが理想としながらも、自分たちの「Huawei Mobile Services(HMS)」の進展を紹介していた。
Harmony OSは発表時IoTデバイス向けと位置付けていたこともあり、これまでの採用端末は「Honor Vision」などのスマートTVが中心。一方で将来的にスマートフォンで採用するという方向性は明白で、「Harmony OS 2.0 Mobile Developer Beta」の公開は予定どおりと言える。Yu氏は2月時点でスマートフォンへの搭載についても認めていた。
2021年にもHarmony OS搭載スマホを発表か?
12月16日のHarmony OS 2.0 Mobile Developer Beta発表の場として、ファーウェイは北京で開催した開発者向けイベントを選んだ。
ファーウェイはSDK/ドキュメント/ツール/エミュレーターなどを提供する。開発者向けサイトによると、サポートする端末はHUAWEI Mate 30/Mate 30 Pro、HUAWEI P40/P40 Pro、HUAWEI MatePad Pro。登録など一定の条件を満たせば、対応端末を使ってOTAアップデートによりHarmony OS 2.0ベータを試すことができる。
同社によると、2019年8月のHarmony OS発表以来、10万人の開発者がエコシステムに参加しているという。ハードウェア側では10社が参加しているそうだ。
2021年から本格的にHarmony OSへの入れ替えを進めていくと思われるが、問題は中国国外だ。ちなみに、Harmony OSはAndroidアプリも動かすことができるという。
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