1週間の普段使いで感じたAONIC 50とPX7のよさ
ーー1週間ほどシュアの「AONIC 50 ホワイト」と、B&Wの「PX7 カーボンエディション」を使っていただきました。製品の感想を聞く前に、上野さんの普段のヘッドホンの使い方を教えてください。
上野優華「私、ふだんはイヤホンで聴いてるんです。日常的にも楽曲のチェックをすることが多くて、なるべく特徴が強くないイヤホンを使いたいということで、iPhoneに同梱されているEarPodsを一番よく使っています」
ーーご自身で買い集められたりとか?
上野優華「e☆イヤホンさんが販売している、凛として時雨のピエール中野さんとALPEXのコラボレーションモデル『ピヤホン』もよく使っています。あとは、ファイナルさんの姉妹ブランド『ag(エージー)』のイヤホンも2台持っています」
ーーagはちょっとマニアック。
上野優華「私は耳が小さめなのですが、agのイヤホンは、コンパクトなので収まりがいいんですよ。デザインもかわいくて、マットな素材でくすみカラーなところにキュンときました。ブルーとグリーンの2色持っています」
ーーヘッドホンは使いませんか?
上野優華「ヘッドホンは、家でピアノの練習をするときに、電子ピアノにつないで使うくらいですね。ヘッドホンをしているとポニーテールとかしにくいし、小さいカバンだとヘッドホンは入らないので、外ではイヤホンです。特にイヤホンやヘッドホンを、集めてみようってことはしていないです」
ーー今回の2製品はいかがでしたか?
上野優華「この2モデルはすごく傾向が違ってて、シュアのAONIC 50はどこまでもクリアな感じ、B&WのPX7はもっと重厚に感じました」
ーーシュアの製品は、きっとお仕事で触れる機会も多いですよね。
上野優華「うんうん。音楽業界は、モニターなどでシュアを使ってる人は多いですよ。AONIC 50はとにかくすごくクリアで、洋楽も、R&Bも、アニソンも、何を聴いても、全部の音がちゃんと聞こえる。なんでもオールマイティーにこなせるヘッドホンですよね。音がたくさん入っている音楽を聴いても、全部の音がはっきりと聞こえてくるので、音の多い音楽を聴くと、特に楽しいと思いました。
音もまっすぐでクリアだし、デザインも私の好みです。このくらい大きなヘッドホンって、ファッションと合わせて考えたときに、ゴツゴツしていて、ちょっと外で使いにくいかなと思うものも多いと思うんです。AONIC 50は、すこし大きいけど、そこまで異物感がない。新色のホワイトはベージュも入っていて、普段のファッションにも合わせやすいです」
ーー外でも使いましたか?
上野優華「電車で使いました! ノイズキャンセリングもよく効くし、『外音取り込み』の自然さにびっくりしましたね。いまって、コロナ対策で電車の窓がずっと開いてるじゃないですか。感染症対策のためには仕方ないことですけど、窓から入ってくる音が意外に大きくて、音楽を聴くときも結構、耳につくんですよね。
AONIC 50だとノイズキャンセリングで騒音も減らせるし、反対に、外の音を聞きたいときには外音取り込みモードにすれば、すごく自然に外の音が聴けますよね。AONIC 50は、私にとっては、いつも持ち歩きたいヘッドホン、これなら持ち歩きたいかなって思ったヘッドホンですね」
ーーB&W(Bowers&Wilkins)の方はいかがでしたか? というか、B&Wっていうメーカーは知っていましたか?
上野優華「B&Wは、ぞ、存じ上げなかったです……すみません」
ーーB&Wはオーディオに興味があれば必ず知ってるけど、そうじゃないと、目にする機会はそれほど多くないかもしれませんね。
上野優華「PX7は見た目から、もう上質感が溢れていますよね。ファブリックのところも高級感があるし、他の部分の仕上げもすごく上質な感じ。手に持ってみると、写真で見るよりも小さめで、耳にあたる部分の大きさも、耳の小さい私にはちょうどよかったです」
ーーオーディオルームを持っているような人が、家で楽しむために買う大型のスピーカーとかに力を入れているブランドなんですよね。高級オーディオメーカーが作ったヘッドホンなので、上質感がすごいですよね。
上野優華「軽くて、長時間つけていても全然疲れない。このコンパクトな中に、上質な感じが詰まっているところが好きです」
ーー音質面では、シュアとの違いはありましたか?
上野優華「全然違いました! シュアはまっすぐな音なのに対して、PX7は、もっと作り込んであるような音。聴き比べると、ずんと重たいというか、低い音域が出ているのと、高音もキラッとしていて印象的。
ローもハイもよく出ていて、重厚感がある音ですよね。よく聴いている音楽とか、自分の曲もたくさん聴いてみましたが、ボーカルの艶感も私の好みでした。歌声に集中して聴くときは、こっちを使いたいかも」
普段使いにはAONIC 50、じっくり聴くならPX7!
ーー分析がすごく的確な気がします。今回試していただいたヘッドホン、上野さん的に勝敗をつけるならどっちですか?
上野優華「うーん、それは難しい。持ち歩いて普段使いをするなら、音も好みだし、色とかも含めてAONIC 50がいいです。でも、PX7の方が、ふだん自分が歌っているときに聴いている音の印象に近いんですよね。家でじっくりと何かを集中して聴くときは、PX7を使いたいかな」
ーー今回、ヘッドホンの高級機を聴き比べてみて、いかがでしたか?
上野優華「こんなに違うんだなって思いました。イヤホンもヘッドホンも、機種によってこんなに違って、面白い世界なんですね」
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