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松村太郎の「アップル時評」ニュース解説・戦略分析 第124回

音質、使いやすさ、そしてプライバシー:

アップル「HomePod mini」3つの良さがある

2020年12月02日 09時00分更新

文● 松村太郎 編集● ASCII

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●そもそも、後発で勝機はあるのか?

 そうした市場の黎明期に、HomePodというオーディオにこだわったスピーカーを投入してじっと待っていたAppleが、2020年秋に満を持して投入したのが、99ドル(日本では1万800円)のスピーカー、HomePod miniでした。

 ここまでの原稿をお読みいただければ、アップルがこのタイミングに投入して、勝機をあきらめていないことが分かるのではないでしょうか。

 HomePod miniのプレゼンテーションは豪華でした。2階建ての家を再現するセットを作り、本物の家具を入れ、家族を構成する演者が暮らしている様子の前で製品の説明が撮影されていました。クルマ好きとして驚いたのは、1シーンだけの撮影のためだけに1100万円は下らないAudiの最新SUVまでガレージに入れていたこと。10月のイベントで一番お金をかけて説明したのがこの製品でした。

 ていねいに家での活用を再現した背景も、ステイホームの継続という現状を強く反映した結果だったのではないでしょうか。そういう意味では、時節に合わせて市場を再構築していこうというきっかけとしてHomePod miniを設定していこうとしていると見ています。

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