SUBARUの歴史を彩った名車たち
折角なので自動車の歴史を飾ったSUBARU車もご紹介しよう。まずは1946年ごろから製造を開始したラビット。戦後の庶民の足として活躍した。フロントタイヤはSUBARUの前身である中島飛行機時代に作られ、戦後に余剰となった航空機の車輪が使われていたという逸話も残っている。
続いて初代「スバル360」。1958年に当時の国民車構想に近い形として実現したモデルで、大人4人が乗れる初の軽自動車としてデビューした。リアエンジン・リアドライブ(RR)方式を採用。てんとう虫の愛称で親しまれたことは(若い人以外は)誰もが知るところだ。
スバル初の四輪駆動車は、1972年のレオーネエステートバン1400 4WD。本格的な量産ラインで生産される自動車としては世界初の四輪駆動乗用車で、降雪地などで高い評価を得た。フロントグリルには「4WHEEL DRIVE」のエンブレムが誇らしく輝く。
四輪駆動と共に、SUBARUのもう1つの顔と言えるのが、働く軽自動車サンバーだ。サンバーは1961年に登場。以降、2012年まで販売された6代目まで自社設計・製造していた(現在はダイハツ・ハイゼットのOEM)。バンタイプ、トラックと様々なラインアップを展開したほか、1980年には軽自動車としては初となる四輪駆動車もラインアップに加わっていた。
そしてインプレッサWRX、そしてWRX STIも忘れてはいけないモデルだ。22B STi VERSIONをはじめ、様々な限定モデルが残されていた。スバリストでなくても憧れのモデルが並ぶ様子は壮観の一言だ。
他にも紹介したいモデルは数多くあったのだが、残念ながら取材時間の都合によりここまで。ちなみにスバル技術資料館が所蔵するモデルのうち、約7割は実動できるというから驚きだ。何かの形で、これらのモデルが一般公開されることを願わずにはいられない。改めてSUBARUの技術力と先見性を知ると共に、心ときめかせてスバリストになっている自分に気づくことだろう。