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iPhone 12、ASCII筆者はこう思った 第8回

iPhone 12/12 Proはカメラ機能の進化の余地が予想以上に大きい【本田雅一】

2020年10月14日 19時45分更新

文● 本田雅一 編集●飯島恵里子

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基準を上回る最大輝度1200nitsに驚き

 スペック面では、ディスプレーの最大輝度が1200nitsもあることが驚きだ。一般的には1000nitsもあれば映像作品のHDRは十分に表現できる。映像製作者も1000nitsを一つの基準として制作をしているためだ。

 ただし、iPhone 12と12 Proシリーズズの間には、若干の違いもあるので注意しておきたい。両シリーズとも最大輝度はHDR表示時の1200nitsだが、この数字で表示できるのは一部画素のみで、ある面積比を超えると輝度が下がるのではないかと予想している。1200nitsという数字はかなり高く、全面を光らせるとパネルに供給する電流が大きくなりすぎると推察されるからだ。

 アップル自身は、通常時の最大輝度が625nitsのiPhone 12シリーズでも、1200nitsでの表示においてProシリーズとの差異があるとは、アナウンスしていない。Proシリーズの通常時最大輝度は800nitsと、差はさほど大きくないため、あるいはバッテリ容量などの影響から消費電力を抑える以上の意味はないのかもしれない。いずれにしろ、体感できるほどの差はなさそうだ。

 とはいえ、内蔵カメラでビデオ撮影する際、HDRでの記録を望むだけで自動的にグレーディングをしDolby Visionで録画される点には感心した。Dolby VisionはSDR映像とHDR差分データを別々に記録するため、通常のディスプレーで表示した場合でも具合がよく、その上でHDRで美しい映像を楽しめる。

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