今回のD1はお客を入れて開催!
開幕の奥伊吹戦は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため無観客試合での開催となりましたが、今大会は全席指定・500名限定ではありますが観客動員で行なわれました。ただしマスクの着用などは勿論のこと、声を出しての声援も禁止。閑散とした印象は否めませんが、観客が入る、入らないというのは大きな違いです。
さらにピットの位置も例年と異なり大幅に変更され、いつもは観客が自由にピットエリアを見学できるのですが、今回は警備員によるパスチェックがあり立ち入り禁止に。残念ながら選手と観客とコミュニケーションをとる機会はありませんでした。
物販スペースは用意されましたが、その数も例年に比べると少なく、ちょっと寂しげ。またステージイベントなども全面中止されていました。
灼熱エビスで行なわれた熱いドリフトバトル
第2戦が開催された土曜日は、朝から30度を超える厳しい暑さで、実にエビスらしい気候。太陽の光がジリジリと肌を焼いていきます。とあるタイヤメーカーの方に話を聞くと「3回走ったらタイヤが終わる」という状況で、この暑さとコースにおけるタイヤマネジメントが鍵を握りそう。また、車内の温度も選手を苦しめます。もともとエアコンを搭載していないというのもありますが、2JZエンジンを搭載する参戦車両の多くは運転席側に排気管やタービンを搭載するマシンが多く、ウエストゲートバルブも運転席近くということに。
ですが、それはお構いなしとばかりに、各選手は熱い走りで湧かせてくれます。最初に沸かせたのは田中省己選手。練習走行から好調だった田中選手は、最高速度116km/hという速さもさることながら、ミスのない走りで1本目に98.9をマークしトップに立ちます。
これに中村選手や日比野選手といったベテラン勢が挑みますが、点数が伸び切らず。藤野選手も「エビスってコンクリートに囲まれて苦手」と弱気ながらも96.91で単走10位。チームメイトである川畑選手も12位とやや低調。
逆に好調なのが、エビスサーキットをホームコースとするTeam ORANGEの小橋選手と末永選手。特に小橋選手は昨年のエビス戦を2連勝するなど得意としているようで、98.31と単走3位で通過。末永(直)選手も5番手で単走通過しました。
今年から参戦の24歳ルーキー蕎麦切選手も、前戦はエンジントラブルで悔し涙を飲んだものの、今大会では13位通過。自力で初の決勝トーナメント進出。蕎麦切選手によると「インフィニティQ60とコースの相性はよく、トラブルも治った」とのこと。期待が高まります。ドリフトを初めてわずか3年目、しかもニューマシンで決勝進出とは、この新人は一体何者なのでしょう?
田中選手の得点を上回る者は現れず、2017年4月のお台場戦以来となる単走優勝が決定。田中選手は「今年からSAULUNタイヤに代わったのですが、自分の感覚と合っているようです。今年はスタート位置が変わったのですが、その対策をきちっとできたからだと思います」と笑顔で語りました。
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