このスマホ、ホントに買い? 話題のスマホ徹底レビュー 第225回
山根博士のグロスマレビュー
Sペンの書き心地が大幅アップしてビジネス用途にも向くGalaxy Note20 Ultraレビュー
2020年08月26日 12時00分更新
書き味が増したSペン
本体のリモコン操作も機能アップ
Galaxy Note20 UltraはSペンの性能も高まっている。ワコムの技術を採用したSペンは充電不要で利用できる点が大きな特徴だ。なお、本体のリモコン操作(カメラのシャッターを切る)をするために充電が必要だが、本体に装着しておくと自動的に充電されるため、日常的に使っている分には充電を気にする必要はない。
Galaxy Note20 UltraのSペンは遅延速度を9msに高めている。これはアップルの「Apple Pencil」と同等の数値とのこと。つまりiPadにApple Pencilで書くような書き味をGalaxy Note20 UltraのSペンは実現しているという。実際にGalaxy Note10+との書き味を比べてみると、ディスプレー上で細かい書き込みをするときにGalaxy Note20 Ultraのほうが書きやすく感じた。
Sペンを使うアプリケーションとしてプリインストールされているSamsung Notes(Galaxy Notes)も機能が向上。手書きで書いた文字をワンタップでテキスト化できるが、これまでは平行に描いた文字しか認識しなかった。急いで斜めの向きに走り書きした文字はテキスト化できなかったのである。しかし、新しいバージョンのSamsung Notesでは、斜めに書いた文字をワンタップで平行の向きに修正し、それをテキスト化できる。アナログで手書きした文字のテキスト化がよりはかどるようになった。
Sペンの書き味が増したことで、これまでiPhoneやiPadなどでしか利用できなかった「CLIP STUDIO PAINT」のAndroid対応版が登場し、まずはGalaxy Note20 Ultraに限定配信される。8月21日以降、Galaxy Appsからダウンロードが可能だ。
Sペンを振ってリモコン操作できるエアアクションは、本体の操作も可能になった。Sペンを振ると特定の操作ができるが、これまでは一部のアプリでしか利用できなかった。たとえばカメラアプリなら「Sペンのボタンを押すとシャッターを切る」「2回押しでリア/フロントカメラ切り替え」「ボタンを押しながら左右に振るとカメラのモードを切り替え」といった具合だ。
Galaxy Note20 Ultraでは本体操作として、Sペンのボタンを押したままペンを「く」や「へ」の形に振ると以下の操作ができる。
- 戻る
- ホーム
- 履歴を表示
- スマート選択
- キャプチャーして手書き
使ってみて便利だと感じたのはキャプチャー手書きだ。写真やウェブページなどに手書きで何かを書き加えたいとき、本体からSペンを抜いてボタンを押しながらディスプレーの前で左右にジグザクになるように振る。すると表示されている画面がキャプチャされ、そこに手書きできるのだ。キャプチャー手書きはSペンを抜いてショートカットを表示する「エアコマンド」からも操作できるが、「ペンを抜いて振る」操作のほうが簡単だ。
【まとめ】唯一無二のペン内蔵スマホ
スペックもカメラも文句のつけどころンシ!
筆者はGalaxy Noteシリーズを初代から使い続けている。Galaxy Note20 Ultraはディスプレーサイズがより大きくなり、フロントカメラも小さくなったことで、コンテンツを表示したときの臨場感が高まった。また、高画質なカメラを搭載しビデオ機能も向上したことで、デジカメを使う必要性はさらになくなりそうだ。パワフルなスペックは動画編集もストレスなくこなすことができる。
そして使いやすくなったSペンの存在により、ますますGalaxy Noteシリーズを使い続けたいと思うようになってしまった。ハイスペックかつ高性能なカメラを搭載したペン内蔵スマートフォンは他にはない。日本での発売を楽しみに待ちたい。
※今回紹介したGalaxy Note20 Ultraはヨーロッパ販売品であり、総務省の『海外から持ち込まれる携帯電話端末・BWA端末、Wi-Fi端末等の利用』に基づいてレビューを行っています。
Galaxy Note20 | Galaxy Note20 Ultra | |
---|---|---|
ディスプレー | 6.7型有機EL (20:9) |
6.9型有機EL (19.3:9) |
画面解像度 | FHD+ | WQHD+ |
サイズ | 約75.2×161.6×8.3mm | 約77.2×164.8×8.1mm |
重量 | 195g | 208g |
CPU | Snapdragon 865+/Exynos 990 | |
内蔵メモリー | 8GB | 8/12GB |
内蔵ストレージ | 128/256GB | 128/256/512GB |
外部ストレージ | × | ○(最大1TB) |
カメラ画素数 | リア12メガ(超広角)、12メガ(標準)、64メガ(望遠最大3倍) /イン10メガ |
リア12メガ(超広角)、108メガ(標準)、12メガ(望遠最大5倍) /イン10メガ |
バッテリー容量 | 4300mAh | 4500mAh |
防水・防塵 | ○ | |
USB端子 | Type-C | |
カラバリ | ミスティックブロンズ、ミスティックグリーン、ミスティックグレイ | ミスティックブロンズ、ミスティックブラック、ミスティックホワイト |
「スマホ好き」を名乗るなら絶対に読むべき
山根博士の新連載がASCII倶楽部で好評連載中!
長年、自らの足で携帯業界を取材しつづけている山根博士が、栄枯盛衰を解説。アスキーの連載「山根博士の海外モバイル通信」が世界のモバイルの「いま」と「未来」に関するものならば、ASCII倶楽部の「スマホメーカー栄枯盛衰~山根博士の携帯大辞典」は、モバイルの「過去」を知るための新連載!
「アップルも最初は試行錯誤していた」「ノキアはなぜ、モバイルの王者の座を降りたのか」──熟練のガジェットマニアならなつかしく、若いモバイラーなら逆に新鮮。「スマホ」を語る上で絶対に必要な業界の歴史を山根博士と振り返りましょう!
→ASCII倶楽部「スマホメーカー栄枯盛衰~山根博士の携帯大辞典」を読む
★ASCII倶楽部は、ASCIIが提供する会員サービスです。有料会員に登録すると、 会員限定の連載記事、特集企画が読めるようになるほか、過去の映像企画のアーカイブ閲覧、編集部員の生の声を掲載する会員限定メルマガの受信もできるようになります。さらに、電子雑誌「週刊アスキー」がバックナンバーを含めてブラウザー上で読み放題になるサービスも展開中です。
この連載の記事
-
第508回
スマホ
たたんでも極薄9.2mm! 世界最薄折りたたみスマホ「HONOR Magic V3」を試す -
第507回
スマホ
シャオミの「Redmi Note 13 Pro+ 5G」は2億画素カメラに防水防塵など必要な機能が揃って6万円以下 -
第506回
スマホ
Galaxy Z Fold Special Editonを最速レビュー! 厚さ10.6mmの薄型折りたたみスマホ -
第505回
スマホ
シャオミの折りたたみ機「Xiaomi MIX Fold 4」は閉じても9.47mm! ライカカメラ搭載の激薄機をレビュー -
第504回
デジタル
唯一無二の3つ折りスマホ「HUAWEI Mate XT Ultimate Design」を早くも触った! 40万円の価値アリ! -
第503回
スマホ
シャオミのフラッグシップキラー「POCO F6 Pro」はハイパワー、急速充電、カメラのエモさが魅力 -
第502回
スマホ
vivoのカメラフォン「X100 Ultra」はカメラグリップでコンデジに変身する -
第501回
スマホ
1型センサーで世界一カメラのファーウェイスマホ「Pura 70 Ultra」はデジカメとして使いたくなる -
第500回
スマホ
サムスンの指輪型デバイス「Galaxy Ring」を使って変わった健康への意識 -
第499回
スマホ
サムスン「Galaxy Z Fold6」は折りたたみに加えてAIでビジネス機能が大幅強化された -
第498回
スマホ
「Galaxy Z Flip6」はGalaxy AIの活用でよりカメラ撮影が楽しくなった - この連載の一覧へ