顧客専有環境として提供、VMwareのアップデートやパッチ適用も顧客のタイミングで実行可能
オラクルが「Oracle Cloud VMware Solution」を提供開始
2020年08月17日 11時00分更新
日本オラクルは2020年8月17日、IaaSの「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」で提供する新ソリューション「Oracle Cloud VMware Solution」の提供開始を発表した。OCIのベアメタルインフラ上で、ヴイエムウェア「VMware Cloud Foundation(VCF)」の主要な機能セットを提供することで、オンプレミスのVMwareワークロードを容易にクラウド移行できるハイブリッドクラウドソリューション。
Oracle Cloud VMware Solutionは、昨年9月の年次イベント「Oracle OpenWorld 2019」において発表されていた。オラクルがヴイエムウェアのVCPP(VMware Cloud Provider Program)パートナーとなり、vSphere、vSAN、NSX-T、vCenterといったVCFの主要コンポーネントをOCIのベアメタルインフラ上で提供する。オンプレミスvSphere環境から、また他社クラウド上のVCF環境からのワークロード移行を容易にする。
顧客メリットとして、インフラ調達/管理コストの削減、クラウドへのシームレスなワークロード移行、世界中のリージョンで高性能なベアメタルインフラを利用ことなどを挙げている。また、ワークロードをクラウドに移行することで、「Oracle Autonomous Database Cloud」などのクラウドサービスとの連携も容易になる。
同じVCF環境を提供する他社クラウドサービスとの違いについては、「顧客専有環境」として提供し、VMware環境の管理権限を顧客側に持たせることで、オンプレミスのvSphere環境と同じ管理ツール/スキルセットで操作できる点、vSpherなどのソフトウェアバージョンアップやパッチ適用も顧客が望むタイミングで実行できる点を挙げている。
同ソリューションは、日本(東京/大阪)を含むグローバル全リージョンに加えて、7月に提供開始した顧客専有リージョン「Oracle Dedicated Region Cloud@Customer」で利用できる。VMwareソフトウェアも含め、オラクルがワンストップのサポート窓口を務める。
最小構成は3ノード(156 OCPU=156コア、2304GBメモリ、153TB NVMe SSD)からで、最小構成時の月額は2万3570ドル。OCI利用料金とVMwareソフトウェアライセンスを含む価格で、VMwareライセンスのBYOLはサポートしていない。