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末岡洋子の海外モバイルビジネス最新情勢 第255回

サムスン「Galaxy Note20」に感じるちょっとした違和感

2020年08月12日 12時00分更新

文● 末岡洋子 編集● ASCII

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今後重要なのはミッドレンジ戦略

 いまだ高価な5Gスマートフォンだが、サムスン自体はミッドレンジの「Galaxy A」シリーズでも5Gスマートフォンを投入している。

 アップルが4月に発表した新型iPhone SEが市場に好感を持って受け入れられたことを考えると、Galaxy Aラインを訴求するのは1つの手のように見える。400ドル以上のプレミアムセグメントではアップルのシェアが57%、サムスンは19%と大きく水を開けられているのだ。

 余談だが、以前は“Galaxy”といえばチョコレートだった。イギリスのチョコレートブランドで、欧州や米国でも販売されておりご存知の方も多いだろう(イギリスでチョコレートを買うならCadbury押しだが、Galaxyも悪くない)。Galaxy UNPACKEDのイントロでついこのチョコレートのことを思い出した。

 ブランディング戦略が奏功し、私をはじめ一部のユーザーにはGalaxyと聞くと連想するものを変えてしまった。だが、状況は変化している。市場と法廷の両方でアップルとの激しい戦いを繰り広げ、Android勢では揺るぎない王者となったが、2020年第2四半期についに王座をファーウェイに明け渡してしまった。

 コロナ禍でスマホ市場は打撃を受けており、業界全体が縮小している。IDCの第2四半期のレポートによると、業界全体は16%のマイナス成長であるのに対し、サムスンは同28.9%のマイナスという。同社がこの状況をどう乗り切るのかが注目される。

筆者紹介──末岡洋子

フリーランスライター。アットマーク・アイティの記者を経てフリーに。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている

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