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B550マザーで冷蔵庫PCに再挑戦! VGAの爆熱が冷蔵庫を襲う

文●林 佑樹(@necamax) 編集●北村/ASCII

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オマエ爆熱すぎるだろ、出ていけ!
ビデオカードを冷蔵庫の外へ

 これまでの検証結果からすると、冷蔵庫でPCを常用できるとは言い難い。ならば、単純に熱源をひとつ外に出せばいい。幸い、冷蔵庫上部にはコンプレッサーが置かれたゾーンがあり、ライザーケーブルが届きそうである。

コンプレッサーとサイネージ用のスペース。ここにビデオカードを置いてみた

ライザーケーブル×1では長さが足りなかったので、さらにライザーケーブルを接続した

CPUクーラーが隠れてしまうが、写真のようなクールな見た目に着地した

これはこれでカッコイイ

ビデオカードの状態。長尾製作所のビデオカードディスプレイ台「NB-VGA-DP01」に設置したのだが、C4LANなどのイベント会場にあっても違和感がない感じで大変よろしい

それにしてもライザーケーブルのインパクト抜群だなぁ……

 これで冷蔵庫内の主な熱源は、CPUと電源だけになった。これなら動画再生だけなく、ゲームにも耐えるだろうと考えたのだが、動画再生テストから始めたところ、温度上昇傾向が先よりも2倍くらい早い! 2時間ほど経過した時点でCPU温度が70度を超えている始末だ。

CPU温度が70度超え。もしかして、君もダメなのか?

 電源も外に出すことを考えたが、ビジュアル的によろしくない。そこで計測結果を調べていたところ、CPUの動作周波数が跳ね上がっているのが確認できた。冷蔵庫内で冷やされたCPUクーラーの冷却性能が十分であると認識したためか、ビデオーカードを冷蔵庫内に入れていたときの検証より高めに自動オーバークロックされていたのだ。

 そこで、UEFIからCore Performance Boostをオフにした。これで動作周波数3.6GHzから上がることはなくなる。ゲーム性能は低下することになるが、Geforce GTX 1050で動くくらいのゲームならば、さほど大きな問題にはならないはずだ。

冷却能力に余裕があると自動でオーバークロックしてくれるCore Performance Boostは便利なのだが、今回はあえてオフ

 結果としてはCore Performance Boostのオフが正解だった。庫内温度20度付近からのスタートでも上昇は緩やか。これならば5時間以上が余裕であろうということで、キンキンに冷やした状態から5時間ほど動画再生をし続けてみた。

 以下がその温度推移だ。庫内温度5度、CPUパッケージ温度5度からのスタートで、開始15分ほどで一気に温度が上昇しているが、以降の上昇は緩やかだ。計測開始から3時間を過ぎたところから温度変化はほぼなく、冷蔵庫PCとしての機能を確認できた。

縦軸が温度(℃)、横軸が経過時間(時:分)。3時間以降の安定っぷりからすると、8~10時間も耐えそうである

Core Performance Boostをオフにしているので、CPUの性能をフルに引き出せていないが、この見た目は大変よろしい

 ちなみに、Core Performance Boostをオフにした状態で、ビデオカードを冷蔵庫内に戻すと、やはり温度が一気に上昇してしまい、ビデオカードも冷やすとなると、よりハイスペックな冷蔵庫が必要になることがわかった。

 そうなると、今度は霜対策もマストになりそうなので、ビデオカードなしの状態で運用するのがベストかもしれない。機材が調達できれば次回、GPUを内蔵したRyzen 4000Gシリーズに載せ替えて検証してみたい。

【機材協力】

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