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鳥居一豊の「コンパクトスピーカーが好き!!」 第4回

カナダ発のブックシェルフ、パラダイム「Premier 200B」の美しさ、忠実性

2020年07月10日 17時00分更新

文● 鳥居一豊 編集●ASCII

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美しい音をじっくりと味わいたい人におすすめしたいPremier 200B

 筆者はB&Wのスピーカーを使うことが多く、それが標準の音だと感じているところもある。B&W 607の音は、どんな音源を再生しても相性の悪さを感じさせないバランスの良さが最高の魅力だと感じると同時に、ちょっと面白みのない音に感じるところもある。

 Premier 200Bの音は、音場再現の優秀さや定位の良さ、なにより歪み感のなさがかなり優秀だと感じる。情報量や音の再現性、忠実度の高さでもB&W 607と比べて不満を感じない。そして音が美しい。少し上品というか、可憐な美少女のような清楚な感じがあるが、そこは好みのレベル。個人的にはそんな華やかさや清潔感のある色気はおおいに魅力的だと感じている。余談ではあるが、価格が10倍以上になるPersona Bになると、忠実度や描写の正確さがケタ違いに跳ね上がり、美しく可憐でありながら厳しい音も出すし、凄みのある熱気やエネルギーも感じさせてくれる。

 特にスピーカーの音はお国柄が出やすいと個人的に感じているが(文化的なものだけでなく、使う言語によって“良い音”の感覚が変わるのではないかと推測している)、Premier 200Bの音は、現代的で正確かつ忠実度の高い音を追求しながら、ほかにはない個性も感じる豊かな音だ。

 最近のスピーカーはどれも優秀なのだけれども、どれも同じような音が多い。そんな風に感じている人はぜひともPremier 200Bなど、パラダイムのスピーカーを聴いてほしい。面白いスピーカーを探している人にとっても新鮮な出会いとなるはずだ。

製品スペック

[Premier 200B] ●形式:2ウェイ2スピーカー・バスレフ型●インピーダンス:8Ω●再生周波数帯域:55Hz~24kHz●出力音圧レベル:90dB●サイズ:横幅19.8mm×高さ335mm×奥行321mm●質量:8.17kg

[B&W 607の主なスペック] ●形式:2ウェイ2スピーカー・バスレフ型●インピーダンス:8Ω●再生周波数帯域:40Hz~33kHz(±6dB)●出力音圧レベル:84dB(2.83Vrms/1m)●サイズ:横幅165mm×高さ300mm×奥行207mm●質量:4.7kg(1本)
[DS-A101Gの主なスペック] ●出力:80W+80W(8Ω、4Ω) ●アナログ音声入力:ライン×2●デジタル音声入力:光×1、同軸×1●アナログ音声出力:プリアウト×1、サブウーファー出力×1●サイズ:横幅214×高さ60×奥行280mm ●質量:2.8kg

※再生機器はMac mini+Audirvana Plus。USB DACのHugo2を経由してアンプとアナログ接続している。スピーカースタンドはTAOCのHST-60HBを使用した。

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