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仕事に差がつく!阿久津良和「Microsoft 365のスゴ技」 第3回

参加人数拡大のTeamsのWeb会議とファイル容量拡大のOneDriveで共同作業が楽になる

2020年07月07日 09時00分更新

文● 阿久津良和(Cactus) 編集●MOVIEW 清水

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 本連載は、マイクロソフトのソリューション「Microsoft 365」に含まれるSaaS型デスクトップ&Webアプリケーション(以下、アプリ)「Office 365」について、仕事の生産性を高める便利機能や新機能、チームコラボレーションを促進する使い方などのTipsを紹介する。

 Office 365を使いこなして仕事を早く終わらせたい皆様にお届けする本連載。今回はMicrosoft TeamsとOneDrive for Businessの新機能に注目する。

最大50人の映像を映し出すTeamsのWeb会議

 まずMicrosoft Teamsだが、Microsoftが米国時間2020年6月30日に公開した[公式ブログ]によれば、Web会議中のグリッドビューを7×7に拡大し、49人+自分で最大50人の映像が映し出されるという。同社は2020年3月にグリッドビューを3×3に拡大したことを発表したばかりで、この取り組みがZoomを意識していることは明白だ。

Web会議参加者の映像として、49人+自分1人=50人の同時表示が可能になる(画像はすべて公式ブログより抜粋)

 さらにWeb会議の参加人数を300人に拡大させている。対するZoomは無料ライセンスで最大100人、有償プランは最大1000人まで対応しているため、新型コロナウイルスの影響も相まって一挙に広まったZoomの後ろをMicrosoft Teamsが着々と追い詰めている構図だ。

Microsoft TeamsクライアントとWeb会議映像を切り離せるマルチウィンドウ機能

 7月を境にテレワークを終了させる企業も出たと聞いているが、オンライン上でリアル会議を実践できる「バーチャルブレイクアウトルーム」は興味深い機能だ。2020年後半のロールアウトを予定しているため、当然ながら筆者も体験していないが、端的に述べるとWeb会議参加者を小さなグループに分割し、小規模なブレインストーミングやディスカッションを実現するというもの。当然ながら思い浮かんだ各グループのアイデアを持ち寄り、Web会議へ復帰できる。この他にもWeb会議にPSTN(公衆回線網)で参加しているユーザーの電話番号をマスクする機能や、無償版Microsoft Teamsと個人向けOutlookおよびGoogleカレンダーの連携機能を順次ロールアウトする予定だ。

アップ可能なファイルサイズを100GBに拡大したOneDrive for Business

 これまでのOneDrive for Businessは1ファイルあたりのアップロード可能なサイズを15GBに制限していた。正直なところ困るような場面に出くわしたことはないものの、動画や3DモデルやCADといったファイルを扱うビジネスユーザーが共同作業することを想像すれば、100GBへの拡大は当然の流れだろう。ちなみに他のクラウドストレージサービスを見ると、Boxは最大32GB、Dropboxは無制限、Googleドライブは最大5TBである(2020年7月1日時点)。

試しに100GB程度のファイルを作成し、OneDrive for Businessで同期されるか試したところ、以前の制限だった15GBを超えることを確認した。100GBであれば容量が大きくなりがちな動画ファイルなども余裕でアップロードできる

 OneDrive for Businessには、共有フォルダーへのショートカット作成機能も新たに加わる。他のユーザーが共有したフォルダーを捜し出すのは一苦労だが、参照頻度の高い共有フォルダーのショートカットを自身のOneDrive for Businessに作成するというもの。筆者のテナントにはロールアウトされていなかったため未検証だが、Web UIに限らずWindows 10のエクスプローラーなどローカル環境からも実行可能になるという。なお、7月からプレビューとして段階的に展開し、9月のGA(一般提供)を目指す。

他のユーザーが用意した共有フォルダーのショートカットを「自分のファイル」に作成できる

 また、Microsoft Teamsのメッセージボックス下にあるアクションボタンからOneDrive for Businessに格納したファイルを、プライベートチャットやグループチャットに参加した相手と共有する機能が備わる予定だ。現時点でもチャネル参加者と各種クラウドストレージに格納したファイルをアップロードする機能を備えているが、新たに実装する機能はOneDrive for Bの共有設定なども同時に行える。この他にOneDrive for Businessクライアントの更新に伴って、メタデータを含む共有ライブラリーの同期をサポートするなど、共同作業を支援する機能を順次追加する予定だ。

Microsoft TeamsからOneDrive for Businessのフォルダーを呼び出し、共有設定を選択すれば、チャット相手とファイルを共有できる

初出時、1ファイルあたりのアップロード可能なサイズについて「DropboxはDropbox Transferを使用することで最大100GB」と記載しましたが、「Dropboxは無制限」が正しい記載です。お詫びし、訂正いたします。記事は修正済みです(2020年7月8日)。

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