2020年6月18日(現地時間)、Intelは第3世代Xeonスケーラブル・プロセッサー(開発コードネーム:Cooper Lake)を発表した。今回明らかになったSKUの最上位のコア数は28コア/56スレッドで製造プロセスは14nmと前世代(開発コードネーム:Cascade Lake)から大きな変化はないが、新たにbfloat16をサポートし、AIの機械学習と推論の両方でパフォーマンスの向上が期待できる。
最上位のXeon Platinum 8380HLは28コア/56スレッド。前世代の同格モデル「Xeon Platinum 8280L」と比べると、定格クロックが2.9GHzと0.2GHz向上し、最大クロックが4.3GHzと0.3GHzも上がっているものの、TDPは250Wと45W上昇。キャッシュが38.5MB、6チャンネルメモリーをサポートする点は同じだが、サポートメモリークロックの最大はDDR4-3200と前世代のDDR4-2933からアップしている。なお、スケーラビリティーは前世代と同様、8ソケットとなる。
また、期待されていたPCI Express 4.0への対応は見送られたのか、Intelの情報サイト「Intel ARK」で確認する限りでは、今回の世代でも引き続きPCI Express 3.0の48レーン構成のようだ。
bfloat16は従来のFP32よりも半分のビットを使用する形式で、同等のモデル精度を実現するという。Intel DL Boostに統合され、AIの学習と推論を強化することになる。また、AIアナリティクスツールキットを通じて、TensorflowやPytorchなどのディープラーニング用フレームワークでもbfloat16は利用可能とのこと。