このページの本文へ

MacBook Air&iPad Proに新型登場! キーボードを始め、その真価は? 第17回

新13インチMacBook Proレビュー、 買うなら気になるMacBook Airとも比較!

2020年06月22日 09時00分更新

文● 柴田文彦 編集●飯島恵里子/ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

上がMacBook Pro 1.4GHzクアッドコアIntel Core i5、下が2.0GHzクアッドコアIntel Core i5の左側

上がMacBook Pro 1.4GHzクアッドコアIntel Core i5、下が2.0GHzクアッドコアIntel Core i5の右側。ポートの数、配置が異なるのがわかる

選択するなら2ポートか4ポートか!?

 ユーザーがどのモデルを選ぶべきかを考える際の重要な要素としては、やはりCPUの違いは大きい。それによって性能に差が出るのはもちろんだが、連動する他の要素も加味されて、価格に与える影響が大きいからだ。

 MacBook Pro 13インチモデルには、全部で4種類の標準構成モデルが用意されている。オンラインのApple Storeには、価格の順番に4機種が並んでいるが、それらのスペックをざっと見れば、標準構成モデルのCPUは次の2種類しかないことに気付く。

・1.4GHzクアッドコアIntel Core i5
・2.0GHzクアッドコアIntel Core i5

 いずれもクアッドコアのCore i5なので、一見すると「クロック周波数の違い」しかないように見える。しかし実際には、もっと重要な違いがある。

 安価な方の2機種が搭載する1.4GHzのCPUは第8世代、高価な方の2機種が搭載する2.0GHzは第10世代なのだ。そして、もともと第8世代のCPUを搭載する2機種は、CTOのオプションでも、第8世代の1.7GHzクアッドコアCore i7にしか変更できない。もともと第10世代の2モデルは、やはり第10世代の2.3GHzクアッドコアCore i7にのみ変更可能だ。

 つまりCore i5→Core i7というアップグレードのベクトルは同じながら、それぞれ第8世代と第10世代の枠は乗り越えられないのだ。

 また、これらの第8世代のCPUを採用する2モデルと第10世代の2モデルの間には、CPU世代以外にも大きな違いがある。それはThunderbolt 3ポートの数(と配置)の違いだ。前者は2ポートで、本体の左側のみに配置している。後者は4ポートで、左右に2ポートずつ振り分けている。

 以前のMacBook Proには、同じThunderboltポートでも、右側と左側で最大転送速度が違うというモデルがあったが、今回のPro 13では、2ポートモデルも4ポートモデルも、すべてのポートの最大転送速度は同じ(40Gb/s)だ。ただし、同ポートに外部ディスプレーを接続して使う場合のビデオ性能には明らかな違いがある。2ポートモデルの場合、最高解像度は5K(5120×2880ピクセル、60Hz)までなのに対し、4ポートモデルでは最高解像度は6K(6016×3384ピクセル、60Hz)となっている。

 この違いは、Thunderboltポートの仕様の違いというよりも、CPUの世代の違いから来るものだろう。その証拠に、第10世代のCPUを採用するAirでも6K(6016×3384ピクセル、60Hz)をサポートしている。ちなみにAirの場合、標準構成の2機種のCPUは、1つが1.1GHzデュアルコアCore i3、もう1つが1.1GHzクアッドコアCore i5となっているが、どちらもCTOで1.2GHzクアッドコアCore i7にアップグレード可能だ。つまり両者はCPU以外、基本的には同じモデルといえる。

 それに対してPro 13の2ポートモデルと4ポートモデルは、キーボードと内蔵ディスプレーだけが共通の、2つの異なるモデルと考えたほうがいい。搭載可能メモリも、前者が8/16GBに対して、後者は16/32GBだし、最大ストレージ容量も、前者の2TBに対して後者は4TBと、ほぼなんでも2倍になっている。

カテゴリートップへ

この連載の記事

ASCII.jp RSS2.0 配信中