このページの本文へ

ASRockのB550マザーを選ぶならオススメはこの3モデル!

2020年06月22日 19時00分更新

文● 宮崎真一&ジサトラメンバー 編集●北村/ASCII

提供: ASRock

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 ここからは、オススメのB550マザー「B550 PG Velocita」「B550 Steel Legend」「B550 Pro4」がどのような特徴を有しているのか、詳しく見ていこう。

常時144fps以上を目指すコアなゲーマーに最適
「B550 PG Velocita」

オーバークロックや性能を求めるゲームユーザー向けのATXマザー「B550 PG Velocita」。モデル名のVelocitaは速度を意味するイタリア語の「Velocity」からなぞられている。6月27日発売予定で、想定売価は2万7200円前後

 まずはB550 PG Velocitaからだが、ASRockのラインナップの中では、B550 Taichiに次ぐ上位に置かれるモデルで、同社がゲーミング向けに展開するPhantom Gamingシリーズに属する製品だ。

 ゲーマーに高速かつ無敵のゲーム体験を提供することを目的としたマザーボードで、2.5Gbpsの高速有線LANや発光機能など、ゲーマー向けの機能を数多く搭載している。

 また、CPUに安定した電力を供給できるよう電源部が強化されており、オーバークロックを楽しみたい人や性能を求めるユーザーにも適している。

 フォームファクターはATXで、CPUには第3世代Ryzenをサポートするため、CPUソケットとしてSocket AM4を搭載する。ただし、同じSocket AM4の第1世代ならびに第2世代Ryzenには対応していない。これは、チップセットのAMD B550が第3世代Ryzenしかサポートしていないためだが、CPUの流用を考えているユーザーは注意してほしい。

 ただ、CPUクーラーの固定穴の配置は変わっていないため、使用するCPUのTDPに見合った冷却性能を持っていれば、クーラーは以前のものがそのまま利用できそうだ。

CPUソケットは従来のRyzenマザーと同じSokcet AM4。ただし、B550チップセットでは第1世代や第2世代のRyzenをサポートしていない点に気を付けたい

 このB550 PG Velocitaは、上位モデルらしく、16コア32スレッドタイプのRyzen 9 3950Xにも対応できるよう電源部にはかなり強化が施されており、電源回路はDigi Powerと呼ばれるデジタルVRMを採用し、14フェーズ構成を誇る。

 また、電源部にはドライバーICとMOSFETを1パッケージに収め、50Aに対応するDr.MOSを採用することで、実装面積の縮小を実現。さらに、60Aに対応するチョークコイルを実装し、ASRockによると従来のものに比べて3倍の飽和電流に対応するという。

 そのほか、製品寿命1万2000時間と長いニチコン製12Kブラックコンデンサーを搭載するなど、かなり高品質な部材が用いられている。なお、電源部の冷却には2つのヒートシンクが装着され、それらをヒートパイプで結び、しっかりと冷えるよう工夫が施されている。

電源部は14フェーズ構成のうえ、Dr.MOSや60A対応のパワーチョーク、ニチコン製12Kブラックコンデンサといった部材を採用するなど豪華な仕様

 CPU補助電源コネクターは8ピン+4ピン構成で、メインの24ピンコネクターともどもピンは金メッキ加工がなされている。さらに、基板は内部の銅層を2オンスに増量することで、オーバークロック時の発熱を抑え、電力効率の向上を図っているという。

CPU補助電源コネクターは8+4ピン構成。極太の高密度ピンを採用することによりで22度温度を下げ、電力効率が23%上がっているとのこと

 メモリーはDDR4 DIMMスロットを4本搭載し、最大128GBまで搭載可能。また、動作クロックはDDR4-4733まで対応するほか、XMPもサポートする。なお、このメモリースロットのコンタクトにも15uの金メッキ加工が施されている。

DDR4-2933まではシングルランクDIMMを4枚搭載可能。一方、DDR4-3200以上は、CPU側から数えて2本目と4本目の2スロットのみの対応となる

 拡張スロットは、PCIe x16スロットが2本に、PCIe Gen.3 x1スロットが2本という構成。2本のPCIe x16スロットは、CPUに近いほうがCPUと接続されたPCIe Gen.4 x16として、もう片方はPCIe Gen.3 x4として、それぞれ動作する。

 これらのスロットは、PCIe Gen.4向けに強化したというSteel Slotを採用。このSteel Slotでは、スロットならびにラッチにも金属を使用することで、スロットの強度を増し、重量級のカードであってもしっかりと固定できるようにしている。

 なお、両方のスロットにビデオカードを装着する場合、マルチGPU環境であるAMD Quad CrossFireXおよびAMD CrossFireXには対応するが、NVIDIAのNVLink SLIはサポートされていない点は注意が必要だ。

2本用意されたPCIe x16スロット。ただし、PCIe Gen.4動作するのはCPU寄りの1本のみ。なお、このスロットのみ、メモリースロットと同様にコンタクトに15u金メッキがなされている

PCIe Gen.4に対応するにあたり強化が施されたというSteel Slot

 M.2スロットは、CPUとPCIe Gen.4 x16スロットの間と、2本目のPCIe x16スロットの基板端側の2ヵ所に用意されている。このうち前者はHyper M.2スロットと称され、PCIe Gen.4 x4接続となる。一方の後者は従来のPCIe Gen.3 x2接続だ。そのほか、Serial ATA 6.0Gbpsポートは6つ用意されている。

CPU寄りのM.2スロットのみ、PCIe Gen.4で動作する。アルミニウム合金製のヒートシンクも用意されている

基板端のM.2スロットはPCIe Gen.3 x2接続だ。こちらもヒートシンクが標準装備だ

 さらに、2本のPCIe x16スロットの間には、無線LANモジュール用のM.2スロットが用意されているほか、Realtek製LANコントローラーのRTL8125BGを搭載することで、従来の1000BASE-T LANの2.5倍の帯域幅を誇る2.5Gb/s LANをサポートする。

 LANは、ゲームで使用している通信帯域を自動的に検出して、他のアプリよりも優先的に帯域を割り振ることで、遅延が起こりにくいネットワークゲーム環境を構築できる。これがゲーマーにオススメする大きな理由の1つになっている。

アプリには優先順位がつけられ、優先順位の高いアプリに通信帯域を多く割り当てられる

ASRockが採用するPhantom Gaming 2.5Gb/s LANプラットフォームは、最大のネットワーク性能を発揮できる設計になっており、一般的な1GbE環境でも低パケットのデータ転送で優れたレイテンシーを発揮できる

無線LANモジュールを装着可能なM.2スロットも用意されている

 背面インターフェースは、USB 3.2 Gen.2(Type-A)、USB 3.2 Gen.2(Type-C)、USB 3.2 Gen.1×2、USB 2.0×4、光デジタル出力ならびにオーディオ端子、それにPS/2、HDMIという構成だ。なお、オーディオ端子にも金メッキ加工が施されているあたりは、ASRockのこだわりを感じる。

 そのほか、フロントパネル用として、USB 2.0×4、USB 3.2 Gen.1×2ピンヘッダー、USB 3.2 Gen.2のType-Cヘッダーがそれぞれ用意されている。

背面インターフェース。無線LANモジュールを装着した際のアンテナ用の穴も用意されている

24ピンの電源コネクターの横にはフロントパネル用としてUSB 3.2 Gen.2のType-Cヘッダーを搭載

 サウンド機能には、オーディオコーデックにRealtek製ALC1220を搭載し、7.1chサラウンド出力をサポート。さらにSN比120dBのダイナミックレンジを持つアンプを搭載するほか、フロントパネル用に600Ωの負荷まで対応できるNE5532オペアンプを搭載するなど、サウンド周りはかなり注力した仕様を誇る。なお、サウンドユーティリティーとして、Nahimic Audioが付属する。

カバーで隠れてしまっているが、この位置にサウンド回路が集約されており、オーディオコーデックのRealtek製ALC1220や、オペアンプのNE5532オなどが搭載されている

オーディオパフォーマンスを向上させるという、サウンドユーティリティーのNahimic Audio。本稿で紹介する3製品すべてに付属する

 さて、B550 PG Velocitaでは、I/Oシールドや、チップセット上のヒートシンクにLEDが埋め込まれ、流行りのゲーミングモデルらしく煌びやかに発光させることが可能。これらのLEDは、Polychrome RGBから光り方や色の変更ができる。

 さらに、メモリースロットの側の基板端に、アドレサブルRGBおよび通常のRGBのヘッダーピンが用意され、Polychrome Syncに対応したデバイスを接続すれば、Polychrome RGBから一括制御が可能だ。

電源部のヒートシンク直上にあるI/Oシールドは、ASRockとPHATOM GAMING VELOCITAというロゴが点灯する

チップセットのヒートシンクにはPhantom Gamingのロゴがあしらわれており、LEDにより点灯する

 以上のように、B550 PG Velocitaは、AMD X570の下位に置かれるAMD B550を採用しながらも、かなり高品質&高機能な製品に仕上がっている。市場想定価格は2万7200円とアッパーミドル向けの位置付けとなっており、ハイエンドなグラフィックスカードと組み合わせて、FPSにおいて常時144fps以上を目指すようなコアなゲーマーに適したモデルと言えそうだ。

カテゴリートップへ